計算の工夫(1)
本日のお題は、これ。
12.5×0.64
暑い夏をますます暑くするような、暑苦しい計算問題です。
夏期講習の宿題で、日々の計算トレーニングにウンザリしている君!
そろそろ、夏期「中だるみ」の季節が、やってきました。
涼しくしてさしあげましょう。
では、さっそく。
まず、12.5を見たら、0.125を連想しましょう。
0.125を見たら、1/8(8分の1)を連想しましょう。(0.125=1/8です)
これは、現代の中学受験・算数では、常識です。
すると、最初の式(12.5×0.64)は、どうなるでしょう?
0.125×0.64
なんか……答えが小さくなってしまいました。
原因は、12.5の小数点を、勝手に左へ2ケタ、移動したからです。
そこで、元に戻すために、0.64の小数点を、右へ2ケタ、移動しましょう。
0.125×64
もう、お気づきですね。
0.125×64=1/8×64=8(答え)
いかがでしょうか?
一服の清涼剤。
暑い夏が、少しは涼しくなったかと思います。
ところで、この計算では、0.125=1/8を、知識として使っています。
これを覚えていなければ、話になりません。
「これを覚えるのが暑苦しい……」
という人のために、もう一言。
レッツ算数教室では、
「算数で暗記することは、ほとんどありません。解法パターンの暗記はいけません。」
と、くり返しています。
ここでも、0.125=1/8は、がんばって暗記するほどのものではありません。
- 1000÷2=500
- 500÷2=250
このくらいは、低学年のうちに勉強した計算問題で、自然に覚えてしまったでしょう。
250÷2=125は、どうでしょうか?
この暗算が難しいというのであれば、これで、どうでしょう。
- 250を、200と50に分解する
- それぞれを、2で割る
- 最後に、合計する
という手順になります。
- 200÷2=100
- 50÷2=25
- 100+25=125
よって、250÷2=125
まとめると、
- 1000÷2÷2÷2=125
- 1000÷8=125
- 1÷8=0.125
- 1/8=0.125
です。
0.125=1/8が出てくるたびに、以上の単純計算を、超高速でなぞっているうちに、自然に体で覚えているでしょう。
ついでに、
- 「÷2÷2÷2」=「÷8」
- 「×2×2×2」=「×8」
なども、覚えてしまうでしょう。
こうして見てくると、計算の工夫というのは、ある程度、知識に基づいているということが、わかります。
その知識は、小学校1~3年生のときに、学校の計算ドリルで勉強していたような、基礎的な単純計算の積み重ねです。
この時期に、計算練習をバカにして、イヤイヤして、サボっていると、5年生、6年生になって、突然、計算の工夫を求められるようになった時、うまくいきません。
学年が変わると、求められる能力のレベルが、急に上がります。
5年生になって、あるいは6年生になって、
- 「最近、計算ミスが増えた」
- 「計算に時間がかかるようになった」
という人は、それまでの計算練習に問題があったか、あるいは、計算の工夫が十分でない可能性があります。
一度、ふり返ってみてはいかがでしょう。
さて、あなたが今日とりくんでいる計算問題。
どんな工夫ができますか?
ワクワクしますね。
レッツ算数教室
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