目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)出題分野 |
(2)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)出題分野
「平面図形」「マルイチ算」「ニュートン算」「速さ・進行グラフ」「数の性質・約数の個数」から出題されています。
すべて大問形式で、小問群はなく、深く考える問題です。
(2)難易度
大問1、大問5が、比較的易しく、中盤の大問2、3、4が歯ごたえのある問題です。
大問5「約数の個数」は、本来、高校数学で勉強する公式なのですが、中学受験・算数でもすっかり有名になり、定番問題となっています。
もっとも、大問5(2)は「理由説明」の問題であり、暗記勉強では得点できないようになっています。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 平面図形 | B |
(2) | 平面図形 | C |
大問2 | ||
(1) | マルイチ算 | D |
(2) | マルイチ算 |
D |
大問3 | ||
(1) | ニュートン算 | C |
(2) | ニュートン算 | D |
大問4 | ||
(1) | 速さ・進行グラフ | B |
(2) | 速さ・進行グラフ | C |
(3) | 速さ・進行グラフ | D |
大問5 | ||
(1)① | 数の性質 | C |
(1)② | 数の性質 | C |
(2) | 数の性質 | C |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1「平面図形」
それぞれの円、おうぎ形、正方形の面積が求められればOKです。
半径がわかっていれば、問題ありませんが、わからないときどうするか?
「半径×半径」のかたまりがわかればOKです。
その際、半径が正方形の対角線を2等分したものであれば、「半径×半径」は、正方形の面積の半分になります。
基礎知識ですが、苦手にしている人が多い問題です。
大問2「マルイチ算」
(1)
です。
弟=③ー2とすると、母=⑫ー2、兄=④ー2、父=⑬ー2となります。
よって、2年後の父と母の年令の比は13:12(答)
(2)⑬+1=(③+1)×4より、①=3
よって、兄=3×4ー2=10歳(答)
大問3「ニュートン算」
(1)は典型的なニュートン算の数字替え問題です。9:5(答)
(2)が応用問題。1分あたりの来場者の人数を[9]、1分あたりの入場門1か所あたりの入場者数を[5]とします。
9時までに並んでいた人は[240]、その後30分で並んだ人は[270]、合計[510]が340人なので、9時ちょうどの時点で並んでいた来場者の人数は
340÷510×240=160人(答)
大問4「速さ・進行グラフ」
(1)50÷15=10/3m/秒
(2)2人の進んだ距離の和が300mになるときです。
50×2÷(300/17)=17/3(速さの和)
300÷(17/3)=900/17秒後(答)
(3)2人の進んだ距離の差が、100mになるときです。
17/3-10/3=7/3m/秒(B君の速さ)
100÷(10/3-7/3)=100秒後(答)
大問5「数の性質」
(1)①
520=2×2×2×5×13
2の使い方は4通り。5の使い方は2通り。13の使い方は2通り。
よって、4×2×2=16通り(答)
②も同様。
(2)整数は約数の積で表されるので、約数は2個ずつ組み合わせることができますが、平方数だと、この2つが一致する組み合わせがあるので、約数が奇数個となります。
大問1(1)の「半径×半径」をかたまりのまま計算する技術、大問3(1)のニュートン算、大問5(1)の約数の個数。
いずれも、基礎知識ですが、苦手にしている受験生が多いことも事実です。
その(1)を土台にして、(2)の応用問題を解くことができます。
よって、対策としては、「正答率の低い」基礎知識の充実を図ることが重要です。
正答率が低いのは、理解が困難で、すぐ忘れるから。
でも、ここを乗り越えて理解すれば、(2)の応用問題の点数が、後からついてきます。