目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~6) |
「対策」 |
(1)入試結果
法政中学2020年第1回・算数は、例年に比べ、やや点数が下がりました。
受験者平均点 | 合格者平均点 | |
2020年 | 94.1 | 125.7 |
2019年 | 110.5 | 134.4 |
2018年 | 110.1 | 131.3 |
(法政中学ホームページより引用・算数150点満点)
(2)出題分野
本年度は「立体図形」から重点的に出題されています。
他には、「平面図形」「場合の数」が大問として出題され、大問2の小問群では、「割合」「速さ」「文章題」など、はば広く出題されています。
(3)難易度
大問1、2は、基本的な問題、大問3~6は、応用問題という構成です。
大問3「場合の数」は、裏技的な解法もありますが、その場合には難易度が上がります。
大問4「平面図形」は、半径が「ルート」になってしまいますが、半径×半径は整数になるという、中学受験・算数ならではの問題です。知らないと、難問です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 計算問題 | A |
大問2 | ||
(1) | 計算・単位換算 | A |
(2) | 平均算 | B |
(3) | 倍数算・年齢算 | B |
(4) | 割合・濃さ | B |
(5) | 割合・仕事算 | B |
(6) | 割合・売買算 | B |
(7) | 速さ・流水算 | C |
(8) |
平面図形 | C |
大問3 |
||
(1) | 場合の数 | C |
(2) | 場合の数 | C |
大問4 | ||
(1) | 平面図形 | B |
(2) | 平面図形 | C |
大問5 | ||
(1) | 立体図形・投影図 | B |
(2) | 立体図形・投影図 | C |
大問6 | ||
(1) | 立体図形 | C |
(2) | 立体図形 | C |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問2(1)「計算・単位換算」
4日36時間95分ー2日19時間37分=2日17時間58分(答)
大問2(2)「平均算」
16:24=2:3より、76+2=78点(答)
大問2(3)「倍数算・年齢算」
父+子=57……➀
父+1=(子+2)×2……②
➀-②より、子-1=53-子×2、子=18、父=39(答)
大問2(4)「割合・濃さ」
初めの食塩水に含まれる食塩の重さを求めます。
800×0.1-50=30g
よって、30÷(800-50)=0.04
4%(答)
大問2(5)「割合・仕事算」
全体の仕事量を㉔とします。
㉔÷24=➀……A
㉔÷8-➀=②……B
㉔÷6-➀-②=➀……C
よって、㉔÷(①+①)=12日(答)
大問2(6)「割合・売買算」
(300+150)÷(0.9-0.75)=3000円……定価
3000×0.9-300=2400円(答)
大問2(7)「速さ・流水算」
42÷3=14(上り)
42÷2=21(下り)
42+7÷3×2=18と2/3km/時(答)
大問2(8)「平面図形」
底辺を対称の軸として、線対称な図形をつけ加えると、30度、60度、90度の直角三角形になります。
8×4÷2÷2=8㎠(答)
大問3「場合の数」
(1)○○/○/○○○
6枚の硬貨の間に、仕切り線を2本入れる方法なので、5×4÷2=10通り(答)
(2)/○○○/○○○
6枚の硬貨と、2本の仕切り線を並べる方法なので、8×7÷2=28通り(答)
大問4「平面図形」
(1)1×1÷2×2=1㎠
(2)半径×半径=2なので、
2×3.14×3/8=2.355
2.355-1-0.5=0.855㎠(答)
大問5「立体図形・投影図」
(1)最も少ないときは、手前に4個、3個、2個にして、あとは1個ずつ。
最も多いときは、奥も4個、3個、2個。
よって、13個以上20個以下(答)
(2)上下14、前後18、左右20、内側14、合計66㎠
大問6「立体図形」
(1)A、B、Cの底面積を、それぞれ4、16、1とします。
容積は40、320、30になります。
A2杯分とC7杯分で、290
290÷16=18と1/8cm(答)
(2)(16×7.5-40×8/5)÷1=56
56÷30=1と13/15杯(答)
・かなりの高得点が求められます。大問1、2は、満点を目指しましょう。
そのためには、塾のテキストの基本問題を、漏れなくマスターしましょう。
その上で、大問3と4は、高度なテクニックが必要です。
・大問3について
Aさん、Bさん、Cさんの枚数について、表をかいて求めるのが、一般的な解法です。
ただし、時間がかかります。
各論中の解説でご説明した通り、仕切り線を使うと、とても簡単に解けます。
時間節約のためにも、マスターしておくとよいでしょう。
・大問4について
円の半径がわからなくても、半径×半径がわかるというタイプの問題です。
正答率が下がるタイプの問題なので、ここも頑張ってマスターしておきましょう。
円の面積は、半径を一辺とする正方形の面積の約3.14倍である、ということを、理解しておくと、マスターしやすくなります。