目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)出題分野 |
(2)難易度 |
2、各論(大問1~6) |
「対策」 |
1、概要
女子学院2020年・算数は、例年通りの出題傾向でした。
(1)出題分野
「平面図形」「速さ」「規則性」「論理パズル」などから出題されています。
「割合」からの出題が、軽かった感はあります。
その分、「平面図形」や「速さ」の問題で、「比」を使うことが多くなっています。
また、ここ数年、各学校で流行している読解問題も出題されています。(大問5。それほど長文ではありませんが)
変わったところでは、「素数」「逆数」「円周率」の定義の問題が出題されました。(大問3)
(2)難易度
女子学院の場合、大問1の小問群がかなり難しいのですが、本年度は、多少、控えめだったようです。
それでも、大問1の小問群にしては、難しいことに変わりはなく、ほどほどにスルーするのも良いでしょう。
小問(3)の平面図形などは、女子学院らしく、一ひねりありますし、小問(5)のカレンダーも、1日ズレやすい所です。
後ろの方の問題で、解けるものを解き尽くして、気持ちが落ち着いてから戻って来ると、補助線を思いついたりするものです。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 平面図形・面積 | B |
(3) | 平面図形・角度 | C |
(4) | 割合・倍数算 | C |
(5) | 規則性・カレンダー | C |
(6) |
平面図形・角度 | C |
大問2 | ||
(1) | 平面図形と比 | C |
(2) | 平面図形と比 | D |
大問3 | ||
(1) | 素数の定義 | A |
(2) | 逆数の定義 | A |
(3) | 円周率の定義 | A |
大問4 | ||
ア | 速さ・点の移動 | D |
イ | 速さ・点の移動 | D |
ウ | 速さ・点の移動 | D |
大問5 | ||
(1) | 論理パズル | C |
(2) | 論理パズル | D |
(3) | 論理パズル | E |
大問6 | ||
(1) | 速さ・流水算 | D |
(2) | 速さ・流水算・つるかめ | E |
それでは、順に見ていきましょう。
2、各論(大問1~6)
大問1
(1)「計算問題」
0.325は「8分の3」ではありません。(ご用心!)
(2)「平面図形・面積」
辺ADを底辺と考え、Bから高さを表す補助線を引くと、「正三角形の半分の直角三角形」が現れます。
これで高さがわかります。
(3)「平面図形・角度」
半径を辺とする二等辺三角形、正三角形がたくさんできます。
正三角形の一つの角は60度。
これで、いもづる式に、次々と角度がわかっていきます。
(4)「割合・倍数算」
このタイプの問題は、倍数算で解くことが、ほぼ定着しています。
本問は「代入算」の方です。
(5)「規則性・カレンダー」
Aさんの周期は2。Bさんの周期は3。Cさんの周期は4。土曜日の周期は7。
以上の最小公倍数は、84。
84日後です。
(6)「平面図形・角度」
本問は、(3)(4)(5)より易しいです。このあたりが、女子学院の特徴です。
大問2「平面図形と比」
(1)は、定番問題です。
(2)は、解法はすぐわかりますが、計算が大変です。
分母が17の帯分数に、3.14をかける。
仕方がないので、3.14を314/100という分数に直して、約分約分です。
大問3「素数・逆数・円周率の定義」
女子学院でこれを出題したら、正答率は100%だったと思うのですが……
このような問題が、中盤に配置されているので、序盤でつまずいてあせりそうになったら、こちらを先に解いてしまいましょう、というプランが出てきます。
大問4「速さ・点の移動」
6cmの辺上にかかる時間と、3cmの辺上にかかる時間は、等しくなります。
ここに気がつけば、時間軸を「等分」できることがわかります。
9.21と16.71を5等分。
これで解けます。
大問5「論理パズル」
一見難しそうですが、コツがわかると簡単です。
(1)では、1列目から順に、8、12、15、9と取りだして、和を求めると44です。
(2)(3)も、求めたい記号以外はすべて具体的な数字を選ぶようにして、和の44から数字の合計を引けば、求めたい記号の値がわかります。
あとは、計算できるところから順番に計算していくだけです。
(1)は(2)のヒント。(2)は(3)のヒントです。
(2)が終了すると、けっこう、あちらこちらの数字がわかっていて、それほど悩むことなく、解き切れます。
大問6「速さ・流水算・つるかめ」
という式を作ります。さらに、
という式を作ります。
これで、倍数算になりました。
大問1(4)とほぼ同じです。
これで、姉妹の静水時の速さがわかります。
(2)は、根気よく一つ一つ計算していきます。
最後はつるかめ算です。
倍数算を解くのがやや難しいのと、計算ミスをしやすい点で、難問としておきます。
大問1(4)、大問6を見ると、倍数算を使いこなせた方が、圧倒的に有利です。
「消去算」と言われる、上の式から下の式を引く(消去する)タイプの、小学生らしい倍数算だけでは、不十分です。
上の式と下の式を「足して」消去するタイプの倍数算、一方の式を他方の式に代入する「代入算」タイプの倍数算も、マスターしておきましょう。
「平面図形の対策」や、「問題を解く順番の工夫」が重要である点は、例年通りです。
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