多くの塾が、らせん階段式(スパイラル方式)のカリキュラムを採用しています。
学年ごとに、ステージごとに、すべての分野を1周します。
まず、基礎を1周。
学年、ステージが進むと、少しレベルアップして、また、すべての分野を1周します。
この点は、日能研も変わりません。
ただし、他の大手塾が、毎週分野を変えているのに対し、日能研は、同じ分野が4週間(1ヶ月)ほど続く点が、特徴的です。
こういうことです(わかりやすくするため、単純化してご説明します)
第1週 | 数の性質1 |
第2週 | 平面図形1 |
第3週 | 速さと比1 |
第4週 | 数の性質2 |
第5週 | 平面図形2 |
第6週 | 速さと比2 |
第7週 | 数の性質3 |
第8週 | 平面図形3 |
第9週 | 速さと比3 |
第10週 | 数の性質4 |
第11週 | 平面図形4 |
第12週 | 速さと比4 |
第1週 | 数の性質1 |
第2週 | 数の性質2 |
第3週 | 数の性質3 |
第4週 | 数の性質4 |
第5週 | 平面図形1 |
第6週 | 平面図形2 |
第7週 | 平面図形3 |
第8週 | 平面図形4 |
第9週 | 速さと比1 |
第10週 | 速さと比2 |
第11週 | 速さと比3 |
第12週 | 速さと比4 |
日能研の方が、1つの分野が続く期間が長くなっています。
このことから、メリットとデメリットが生じます。
1つの分野に1ヶ月取り組み続けると、深く理解でき、記憶の定着もよくなります。
平面図形を例に考えてみましょう。
平面図形1では、平面図形の基礎を勉強します。
それを良くおぼえている間に、平面図形2を積み上げることができます。
他塾のシステムだと、平面図形1と2の間に、時間が経過しているため、忘れてしまっている可能性が高く、思い出すのに、余分な時間がかかってしまいます。
でも、日能研では、そのような問題は生じません。
1つの分野が続くと、人によっては、飽(あ)きてしまいます。
それでも、平面図形が得意な人は、まだいいです。
でも、苦手な人にとっては、大変です。
平面図形1は何とかついていけても、2に入ると、あやしくなり、3、4と進むにつれ、わけがわからなくなります。
6年生で、毎週テストのたびに、自己ワーストを更新し続ける、ということも、あります。
これでは、モチベーションを保つのが大変です。
もし、他塾のカリキュラムであれば、毎週分野が変わるので、苦手な分野の週だけ我慢していればよく、すぐに気持ちを切り替えて、体勢を立て直すことができます。
このように、どちらの方式にも、一長一短があります。
日能研のシステムの場合、苦手な分野が1ヶ月続くときの対策が、重要です。
まず、レベルが1→2→3→4と上がるといっても、それぞれのレベルで最小限必要な問題というのは、限られています。
たとえば、「深めよう」の問題は、苦手分野では、とりあえずスルーしても良いでしょう。
そして、苦手な分野の育成テスト(旧カリテ)の成績が思わしくなくても、あせらないこと、責めないことです。
決して、総合力が落ちたわけではありません。
レッツ算数教室の日能研フォローでは、このような点も見極めながら、授業を進めています。