早稲田アカデミーは、全国レベルでも最も信頼できる大手塾の一つです。
早稲アカの算数も、中学受験の王道を行く素晴らしい内容です。
早稲アカは、四谷大塚YTネットに属していることから、使用教材は、四谷大塚のもの(予習シリーズ、演習問題集など)と、早稲アカオリジナル教材の、2本立てとなっています。
つまり、大手塾2つ分の教材が、手元に来ることになります。
充実のラインナップで、頼もしいかぎりです。
ただ、いくつか問題点もあります。
授業では、予習シリーズを使うことが多いとはいえ、他にも、様々なテキストを使います。
各先生のオリジナルのプリントもあります。
そのため、宿題も、各テキストに分散します。
連絡ノートに正確にメモできないと、どこが宿題だかわからなくなります。
特定のテキストを、すみずみまで、やり抜くわけではないので、
という感想を持つ人も、いるかもしれません。
しかも、クラスや先生が変われば、方針も変わるため、
「カリキュラムに一貫性があるのか、不安になる」
という感想もあるようです。
この不安感は、杞憂(きゆう)にすぎません。
ご安心ください。
早稲アカでは、四谷大塚のカリキュラムに合わせているので、拾い読みしているように見えても、大筋では、予習シリーズに対応しています。
早稲アカで勉強した問題が、予習シリーズのどの問題と同じか、チェックしておくと、不安感は取り除かれるでしょう。
必修例題を全問つぶしてあれば、カリキュラムの一貫性の問題は、大丈夫です。
組分けテスト、合不合判定テストは、四谷大塚が作成しますから、この確認法は、その意味でもおすすめです。
早稲アカの算数は、中学受験界の王道を行くものです。
それゆえ、カリキュラムを難関校向けに設定しているサピックスに比べると、多少易しいのではないか、という指摘もあります。
難関校の受験生は、この点が気がかりかもしれません。
逆に、中堅校の受験生にとっては、宿題の量が多すぎて、ついて行けない、難し過ぎるという声も聞かれます。
まず、早稲アカのNNは、難関校対策に十分なレベルである、ということを、申し上げておきます。
ですから、早稲アカを信頼して、最後まで頑張り抜きましょう。
それでも、サピックスの合格者占有率が高い学校を目指す方には、多少の微調整が必要です。
なぜならば、万が一、早稲アカでは勉強していないけれども、サピックスで勉強している問題が出題されると、圧倒的不利になってしまうからです。
もちろん、逆の場合には圧倒的有利になりますから、これは、早稲アカに問題があるわけではないのですが。
この点にご不安を感じるなら、サピックスにもくわしい先生に、個別指導を受けるのも、一案です。
テキストの山に囲まれ、何から手をつければ良いのか、途方にくれているかもしれませんが、大丈夫です。
たとえば、早稲アカのバックアップテキストは、非常に良くまとめられています。
これをくり返し解き、仕上げるだけでも、合不合の偏差値50台後半が取れることを、確認しています。
あるいは、予習シリーズの必修例題を全問つぶせば、同じような効果が得られるでしょう。
「特定のテキストをやり抜いた」
という自信を持つこともできます。
ただし、バックアップテキストを「仕上げる」とは、ただ解法暗記することを、意味しません。
何回おぼえ直しても忘れる問題は、どこか理解が不十分ということです。
それらの問題の共通点を勉強すれば、理解を確かなものとし、解法知識を定着させることができます。
そして、「よ~くわかった」を積み重ねていくうちに、志望校のワンランク・アップ、難関校への道も、開けてくるかもしれません。