目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~6) |
「対策」 |
(1)入試結果
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2025年 | 71.4 | 85.3 |
2024年 | 71.5 | 86.9 |
2023年 | 65.3 | 80.9 |
(海城中学ホームページより引用・算数120点満点)
(2)出題分野
「平面図形」「立体図形」「場合の数」「速さ」などを中心に出題されています。
特に、近年は、「場合の数」が重要です。
(3)難易度
例年並みです。
各題大問の序盤は易しく、終盤は難しくなっています。
出題分野&難易度マップを掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 比 | B |
(3) | 割合・売買算 | C |
(4) | 数の性質 | C |
(5) | 平面図形・角度 | C |
大問2 | ||
(1) | 平面図形 | C |
(2) | 平面図形 | D |
(3) | 平面図形 | E |
大問3 | ||
(1) | 場合の数 | B |
(2) | 場合の数 | B |
(3) |
場合の数 |
D |
(4) | 場合の数 | E |
大問4 | ||
(1) | 速さ・流水算 | C |
(2) | 速さ・流水算 | C |
(3) | 速さ・流水算 | D |
大問5 | ||
(1) | 立体図形・切断 | B |
(2) | 立体図形・切断 | C |
(3) | 立体図形・切断 | E |
大問6 | ||
(1) | ルール指定・練習 | B |
(2)ア | ルール指定 | E |
(2)イ | ルール指定 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算問題」
ウオーミングアップです。
大問1(2)「比」
A×(41/7)=B×(41/6)
A:B=7:6
差の1が6cmより246cm(答え)
本問もウオーミングアップです。
大問1(3)「割合・売買算」
全体の利益がわかっているので、つるかめ算になります。
ただ、2割引き後は原価割れなので、1個あたりの利益部分だけでつるかめ算を実行しようとすると、難解になります。
全体の売上と、1個あたりの売値でつるかめ算に持ち込むと、うまくいきます。
大問1(4)「数の性質」
本来は、かなり難しい応用問題のはずですが、あまりに有名になり、典型的な知識問題となっています。
海城中学の受験生は、逃しません!
大問1(5)「平面図形・角度」
本問も、中学入試問題としては、標準的と言っていいでしょう。
アを含む三角形を考え、内角の和が180度であることを利用します。
また、円の中心を上手に使うこと、当然です。
大問2「平面図形」
(1)
三角形ABCとADBが相似です。
(2)
DA=DE、BA=BEを利用すると、三角形CDEの周りの長さは、CD+DA+ECに置きかえて求めることができます。
(3)
BCとDEの交点をFとします。
底辺BCの長さは問題文より8cmとわかっていますから、あとは、高さFDがわかれば、三角形BCDの面積を求めることができます。
ここで、DEとBCが垂直であることから、2つのことがわかります。
よって、DC=10-6=4cmとなり、高さDF=4÷5×3=2.4cm
三角形BCDの面積は、8×2.4÷2=9.6㎠(答え)
大問3「場合の数」
(1)(2)を練習台として、(3)(4)の応用問題に挑戦する、という造りになっています。
ポイントは、
の2点になります。
(3)
+が1個なので、
の2パターンになります。
➀は、文字1個の選び方が5通り
➁は、文字2個の選び方が10通り
合計15通り(答え)
(4)
+が2個なので、
の2パターンになります。
③は、初めの文字1個の選び方が5通り、次の文字1個の選び方が4通りなので、5×4=20と言いたいところですが、入れかえても同じなので2で割って10通り
④は、初めの文字2個の選び方が10通り。次の文字2個の選び方が3通り。入れかえても同じなので2で割り
10×3÷2=15通り(答え)
大問4「速さ・流水算」
流水算で船の長さを考慮する問題(通過算)は、きわめて珍しいのですが、落ち着いて考えれば、通過算というほどのものではありません。
解法パターンの暗記に走っていないかどうかをチェックするのが目的です。
(1)(2)は基本問題です。
(3)は、12分間川に流された分をどのように処理するか、です。
最もスマートな解法は、川に30分間流され続けたと考え(事実、そうです)、あとは、「静水上(湖など)を進む船」とみる解法です。
移動距離合計は
3290+10+20×30=3900m
これを220m/分と200m/分で、合計18分で進むつるかめ算、と考えればOKです。
大問5「立体図形・切断」
海城中学は、立体切断問題が頻出ですが、本問は、海城の問題としては、基本問題です。
(3)では、右側から見た投影図を描くとわかりやすいでしょう。
立体を平面化する(3次元を2次元化する→算数の発想法)
という点が重要です。
大問6「ルール指定」
(1)は練習台。
(2)が本番
かもしれませんが、(2)は作業量が多く、捨て問やむなしでしょう。
時間を節約するせめてもの方法は、「1目盛り10秒で移動」として、10秒ごとの図面を描く、ということでしょう。
本年度の大問1は、海城中学の受験生にとって、基本問題です。
速攻で、満点を取りたいところです。
(4)「数の性質」などは、本来、難しい応用問題だったのですが、今ではすっかり有名な知識問題となっています。
このような問題を、確実に素早く得点できることが、海城受験の前提条件です。
大問2以降は、それぞれの大問がテーマをもっていて、前の小問が後の小問のヒントになっています。
応用問題の王道です。
各大問の最後の小問は、かなり難しいので、捨て問にするのもやむを得ないかもしれません。
ただ、そのような中にあって、大問5「立体切断」の(3)は、近年流行のきざしが見られる有名問題です。
ここは、頑張って得点したいものです。
このような所が、海城合格の秘訣でしょう。
大問2「平面図形」は、なかなかの応用問題です。
必要なテクニックは、
などが中心で、いずれも基本動作なのですが、それを応用問題の中で使うのが難しいのです。
基本の大切さは、応用問題を解く中で骨身に沁みると思います。
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