目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)出題分野 |
(2)難易度 |
2、各論(大問1~6) |
「対策」 |
(1)出題分野
本年度も、「平面図形」「立体図形」「速さ」「割合」「数の性質」「場合の数」「規則性」「論理パズル」と、オールラウンドに出題されています。
(2)難易度
例年通り、標準的な問題が多数を占めています。
その中にあって、大問2(5)「論理パズル」、大問6(2)「数の性質」が難問で、大問5(2)「速さ」は計算が大変です。
小問単位で全20問のうち、厳しいのはこの3問。
逆に、それ以外は満点を目指しましょう。
かなりの高得点レースです。
出題分野&難易度マップを掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 計算問題 | B |
(4) | 数の性質 | B |
(5) | 場合の数 | B |
大問2 | ||
(1) | 規則性 | B |
(2) | 割合・濃さ | B |
(3) | 割合 | C |
(4) | ニュートン算 | C |
(5) | 論理パズル | E |
大問3 | ||
(1) | 平面図形 | C |
(2) | 平面図形 | C |
(3) | 平面図形 | C |
(4) | 立体図形・回転体 | C |
大問4 | ||
(1) | 立体図形・切断 | C |
(2) | 立体図形・切断 | C |
大問5 | ||
(1) | 速さ・進行グラフ | C |
(2) | 速さ・進行グラフ | D |
大問6 | ||
(1) | 数の性質 | C |
(2) | 数の性質 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)~(3)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
小数の割り算で、余りを求めるときの、小数点の位置については、よく確認しておきましょう。
大問1(4)「数の性質」
それぞれ、割り切れるには、2不足
よって、8と11の最小公倍数88に、2不足
88-2=86(答)
大問1(5)「場合の数」
・1の位が0の場合→4×3×2×1=24通り
・1の位が2の場合→3×3×2×1=18通り
・1の位が6の場合→同じく18通り
合計24+18+18=60通り
大問2(1)「規則性」
476÷34=14本に切るということは、
切る回数→13回、休む回数→12回
5分×13+0.7分×12=73.4分
よって、1時間13分24秒(答)
大問2(2)「割合・濃さ」
270×(1-0.94)=253.8g……水の重さ
253.9÷(1-0.154)=300g……新食塩水の重さ
300-270=30g(答)
大問2(3)「割合」
(35+5)÷(1-17/25)=125
(125-5)÷(1-0.6)=300
(300-30)÷(1-5/8)=720ページ
大問2(4)「ニュートン算」
30×12=360
25×18=450
(450-360)÷(18-12)=15L(答)
大問2(5)「論理パズル」
赤+A=青+Aより、赤=青。よって、右下は28+76-4=100
よって、向かい合う□の和は、100+28=128になります。
28 | 76 | A |
4 | ||
128-A | 52 | 100 |
上段3マスの和=下段3マスの和
よって、
28+76+A=128-A+52+100
よって、A=88(答)
大問3(1)「平面図形」
ア=⑦、イ=④とします。
外角の定理(スリッパ)より、x=90+⑦
折り返しと錯角より、
x=180-④-④
よって、
90+⑦=180-⑧、①=6度、
x=90+6×7=132度(答)
大問3(2)「平面図形」
60×2÷12=10cm……三角形ABCの高さ
Aと正方形の距離:正方形の1辺の長さ=10:12=⑤:⑥
⑤+⑥=⑪=10cm
⑥=5と5/11cm(答)
大問3(3)「平面図形」
4枚の直角三角形を、正方形EFGHの内側に貼り付けると、真ん中に1辺2cmの正方形の空洞(くうどう)ができます。
(8×8-2×2)÷4=15㎠(答)
大問3(4)「立体図形・回転体」
はじめの立体の表面積は、
(6×6+10×6+12×10)×3.14=216×3.14
あとの立体の表面積は、
(10×10+2×2+120)×3.14=224×3.14
216/224=27/28(答)
大問4「立体図形・切断」
(1)
BQ=3+4=7cm、よって、QF=6cm。また、RG=9cm
よって、四角形QFGR=(6+9)×6÷2=45㎠(答)
(2)
6×5×(13+6)÷2=285㎤
大問5「速さ・進行グラフ」
(1)
(565-150)÷5=83……太郎の分速
(650-150)÷(29-5)=125/6……差
83+125/6=103と5/6……次郎の分速
103と5/6×24=2492m(答)
(2)
次郎が出発して7分後の次郎の位置は求められます。
太郎が出発して22分後の太郎の位置も求められます。
花子は、両地点の距離を移動するのに、10分かかっています。
ここから、花子の速さが求まります。
大問6「数の性質」
(1)
表の緑が最小公倍数30。ピンクが、つくることのできない最大の整数。
よって、19(答)
公式を用いるなら、
30-6-5=19(答)
5 | ||||
6 | 10 | |||
11 | 12 | 15 | ||
16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 | 32 | 33 | 34 | 35 |
…… | …… | …… | …… | …… |
(2)
(1)と同様に考えると、11と13の最小公倍数143から、11と13を引いて、119としたくなります。
でも、11と13の最小公倍数143は、11も13も必ず使って表すことはできません。
どちらか1種類の整数の和になります。
よって、正解は143。
では、なぜ、143は11と13の両方を必ず使って表すことができないのでしょうか?
理由は、以下の通りです。
143は11を13個足した数ですが、仮にこのうちの何枚かを13と交換して、和が143になったとしましょう。
交換した部分については、11の倍数であり、13の倍数でもあります。
つまり、これは11と13の公倍数です。
でも、最小公倍数143の内部に、これより小さい公倍数が含まれるというのは、矛盾です。
よって、このようなことは、あり得ません。
よって、143を11,13両者の和で表すことは、できません。
よって、答えは143。
意外と、盲点になっている部分です。
最後を飾るにふさわしい難問でした。
・多くの問題が、中学受験・算数の定番問題です。
これを、正確に、速く解く競争です。
中等部で出題される定番問題は、知っている人にとっては簡単ですが、知らないと苦戦します。
たとえば、大問3(3)。
あまりにも有名な図形問題ですが、初めて解いたときには、あっと驚く解法だったことでしょう。
大問6も、そうです。
算数が相当得意な人でも、その場でたくみな解法を思いつくのは、難しいと思います。
この手の問題を、すべて網羅するには、それなりに安定した勉強が必要です。
中等部は、ここを評価していると考えます。
よって、合格の秘訣は、穴を作らない安定した勉強です。
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