恵泉 算数 対策 2021年


目次
「傾向」 
1、概要
(1)入試結果
(2)出題分野
(3)難易度
2、各論(大問1~5)
「対策」

傾向

1、概要

 (1)入試結果

 

恵泉女学園中2021年第2回・算数は、例年通りの出題傾向、難易度でした。

 

学校公表の受験者平均点は、100点満点中、56.0点。合格者平均点は、67.0でした。

 

(2)出題分野

 

「平面図形」「速さ」「場合の数」「3進法」などを中心に、出題されています。

 

大問2の小問群では、「平面図形」「割合」「場合の数」が出題されています。

 

例年通りです。

 

(3)難易度

 

例年並みです。

 

ほぼ、易しい問題から順に並んでいます。

 

大問3「平面図形と比」は、定番問題ながら、骨のある問題です。

 

大問5「3進法」は、規則性を見抜いた上での説明問題で、かなりの難問です。

 

「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)

 

Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。

 

   出題分野&難易度マップ
大問1    
(1)  計算問題 A
(2) 計算問題 A
(3) 計算問題 A
大問2    
(1) 場合の数 B
(2) 割合 B
(3) 平面図形・長さ B
(4) 平面図形・角度 D
(5) 割合・食塩水 C
大問3    
(1) 平面図形と比 B
(2) 平面図形と比 C
(3) 平面図形と比 B
(4) 平面図形と比 D
大問4    
(1) 速さ B
(2) 速さ B
(3) 速さ D
(4) 速さ D
大問5    
(1) 3進法 C
(2) 3進法 C
(3) 3進法 D
(4) 3進法 E

 

それでは、順に見ていきましょう。

2、各論(大問2~5)

大問1「計算問題」

 

分数と小数の混合計算では、分数を小数に直すのか、少数を分数に直すのか、素早く判断できるように、練習しておきましょう。


大問2

 

(1)「場合の数」

 

九九を思い浮かべながら、書き出していきます。

 

4×8と8×4など、重複を防ぐには、大小関係の順番を決めることが大切です。

 

(2)「割合」

 

3/8は、「残りの3/8」ではありませんから、注意です。

 

(3)「平面図形・長さ」

 

半径を足すのを忘れないように、気をつけましょう。

 

(4)「平面図形・角度」

 

半径=半径の二等辺三角形が、たくさんあります。

 

(5)「割合・食塩水」

 

ちょうど6%になるときを求め、「それ以上」にします。

 

水が多いほど、食塩水はうすくなります。


大問3「平面図形と比」

 

小問(3)は、(1)(2)とは関係なく、しかも簡単です。

 

なぜ(3)が出題されているのかというと、(4)のヒントなのです。

 

四角形EHIFは、三角形EGFから三角形GHIを引いたもの、という見方をすれば、(4)が解けますよ、というヒントなのです。

 

三角形GHIの面積を求めるには、(2)を使います。

 

小問相互の関係を、十分に利用して、解きましょう。


大問4「速さ」

 

本問のスタート地点は「家」です……と考えると、難しくなります。

 

確かに家から出発していますが、「交番」を出発したと考えると、解きやすくなります。

 

泉さんが先に交番を出発し、恵さんは4分後に交番を出発したと考えます。

 

すると、郵便ポストがどこかへ行ってしまいますが、全然かまいません。

 

郵便ポストというのは、姉妹なのに、けんかしているわけでもないのに、交番を異なる時刻に出発することを「正当化」するための理由づけにすぎません。

 

あるいは、4分後に出発したことを気づきにくくするための、目くらましにすぎません。

 

算数的にはどうでもよい条件になります。

 

問題文の「物語」は、算数的な条件を損なわない限り、自分にとって解きやすい「物語」に書きかえてしまってかまいません。


大問5「3進法

 

3進法の特徴は、ふだん、ほとんど何も考えないでしょう。

 

本問は、その場で観察して、規則性を見抜くことを前提にしています。

 

そこで、いくつか書き並べてみると、1の位は120120120……をくり返すことに、気づきます。

 

よって、(3)の3の倍数は、比較的わかりやすいでしょう。

 

ところが、「偶数」となると、難問です。

 

1の位が0120すなわち偶数、奇数、偶数、偶数となりますが、2が0になる際、10の位の数字が1大きくなる、といったところから、合計すれば、偶数、奇数が交互に続くと考えられます。

 

最後に、6ケタの一番左の位は、1から始まることを忘れないように、気をつけましょう。

対策

合格者平均点が67.0点ですから、小問20問中、14問取れれば、合格者平均点をやや上回れると思われます。

 

そのためには、ABC問題がすべてできれば大丈夫です。

 

つまり、塾のテキストで、定番問題を一通りマスターしていれば、合格できます。

 

ただし、ある程度ミスするのはやむを得ないので、その分、D問題の一部も取れると、心強いです。

 

大問2(4)「平面図形・角度」あたりは、頻出ですから、十分準備しておきましょう。

 

大問4(3)(4)も、「傾向」で述べたように、問題文を、条件を損なうことなく、解きやすい物語へ書きかえてしまうことで、解決できます。

 

書きかえ方にも、パターンがあります。

 

どのような物語は、どのような物語に書きかえ可能なのか?

 

日頃から研究しておきましょう。



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