目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)出題分野 |
(2)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
香蘭中学2021年第1回・算数は、例年通りでした。
(1)出題分野
大問1の小問群では、「平面図形」「割合」「速さ」を中心に、合わせて「規則性」「平均算」などの基本問題も出題されています。
大問2以降は、「場合の数」「点の移動」「平面図形」に関する応用問題が出題されています。
特に、「平面図形」と「割合」を重視する出題です。
(2)難易度
大問1の小問群(全14問)は、基本的な問題です。
大問2以降は徐々にレベルアップし、最後の大問4「平面図形」は、かなり難しい問題です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
① | 計算問題 | A |
② | 計算問題 | A |
③ | 計算問題 | A |
④ | 計算問題 | A |
⑤ | 割合 | B |
⑥ | 割合 | B |
⑦ | 平均算 | B |
⑧ | 平面図形 | B |
⑨ | 平面図形 | B |
⑩ | 割合・食塩水 | B |
⑪ | 規則性 | D |
⑫ | 割合 | C |
⑬ | 速さ・流水算 | C |
⑭ | 速さ・通過算 | C |
大問2 | ||
① | 場合の数 | B |
② | 場合の数 | C |
大問3 | ||
① | 点の移動 | C |
② | 点の移動 | C |
③ | 点の移動 | D |
大問4 | ||
① | 平面図形 | B |
② | 平面図形 | D |
③ | 平面図形 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1①~④「計算問題」
満点を目指しましょう。
大問1⑤「割合」
女子×0.3=男子×0.24
よって、女子:男子=24:30=4:5
900÷(4+5)×4=400人(答)
大問1⑥「割合」
定価を1とします。
1×20+0.8×40=52……19760円
19760÷52=380円(答)
大問1⑦「平均算」
64.5-61.9:61.9-58=2.6:3.9=2:3
180÷(2+3)×3=108人(答)
大問1⑧「平面図形」
大きな正方形全体から、三角形2個とおうぎ形を引きます。
結局、小さい正方形2個からおうぎ形を引きます。
大問1⑨「平面図形」
アとイの和は480、差は72なので、和差算。
アの面積がわかれば、上底18cm、高さ16cmなので、下底BFもわかります。
大問1⑩「割合・食塩水」
8-6:6-3=2:3
50÷2×3=75g(答)
大問1⑪「規則性」
どちらのタイルも、個数合計は三角数(1+2+3+……)になります。
1から10までの和は55(黒)
55+11=66(白)
55+66=121個(答)
大問1⑫「割合」
AがBに1/3をあげたら、AとBが等しくなったのだから、もともとAは⑥、Bは②で、あげた結果④になりました。
④がCの4/5だから、C=⑤。
合計⑬=260個、⑥=120個(答)
大問1⑬「速さ・流水算」
上り毎秒2、下り毎秒6、かかった時間は逆比で3:1
36分40秒ー2分=34分40秒=2080秒
2080÷(3+1)=520秒……下りの時間
6×520=3120m(答)
大問1⑭「速さ・通過算」
A速:B速=2/4:3/4.5=3:4
Aは384mを20-4=16秒だから、Bは384mを16÷4×3=12秒
12+4.5=16.5秒(答)
大問2「場合の数」
①3×3×3×3=81通り(答)
②勝つ2人の選び方が4×3÷2=6通り。
勝つ手はグチパの3通り。
よって、6×3=18通り
大問3「点の移動」
①半分になるのは、EPが長方形の対角線の交点を通るとき。すなわち、点Pが、DからCの方向へ2cmの地点に来た時です。
②8秒後に点Pと点Qの間は2cm。よって、2÷(2+2)=0.5より、8.5秒後(答)
③点P、Qが、各頂点を出発する時間を書き込んでいきます。
24秒後にPはBを、QはCを出発するので、BCの真ん中で3回目に出会います。よって、5cm(答)
大問4「平面図形」
①直角二等辺三角形なので45度です。
②90度から、角IFBを引きます。三角形IFBはIF=IBの二等辺三角形であることに着目します。
角IFB=45÷2=22.5
90-22.5=67.5度(答)
③三角形FGIと三角形IABは合同。
AからBIに垂直な線をおろすと、三角形ABIは三角形APB2個分であることがわかります。よって1:2(答)
・大問1の小問をどれだけ取れるかが、決定的に重要です。
小問⑩までは、塾のテキストに数字替え問題が出ているのではないかと思われます。
くり返し出題される可能性もありますから、十分に復習しておきましょう。
それ以降の小問は、レベルアップしますが、「比」を上手に使うと解ける問題がよく出題されています。
「比」をマスターすることが、合格への重要な対策となります。
・大問2~4は、さすがに難問も出題されています。
その中にあって、大問2①、大問3②、大問4①など、易しい問題も散見されます。
このような問題を見つけ出して、確実に得点したいものです。