目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
(1)入試結果
本年度は、例年並みか、やや高得点の結果となりました。
年度 | 合格者平均点 | 受験者平均点 |
2024 | 74.1 | 59.5 |
2023 | 70.5 | 52.9 |
2022 | 70.9 | 51.4 |
2021 | 58.4 | 42 |
2020 | 71.9 | 54.5 |
(学校ホームページより。算数100点満点)
(2)出題分野
「平面図形」「点の移動」「場合の数」を中心に、出題されています。
「場合の数」は、かなりの難問ですが、「規則性」とも融合した、創意工夫あふれる良問です。
(3)難易度
大問2、3、4とも、最後の小問が難しくなっていますが、それ以外は、かなり易し目です。
特に、大問4(3)は、この位置でありながら、とても易しく、このあたりが平均点を押し上げたと思われます。
出題分野&難易度マップを掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 数の性質 | B |
(2)(ア) | 割合・仕事算 | C |
(2)(イ) | 割合・仕事算 | C |
大問2 | ||
(1) | 平面図形・比 | C |
(2) | 平面図形・比 | C |
(3) | 平面図形・比 | D |
大問3 | ||
(1) | 速さ・規則性 | B |
(2) | 速さ・規則性 | B |
(3) | 速さ・規則性 | D |
(4) | 速さ・規則性 | D |
大問4 | ||
(1) | 場合の数 | B |
(2) | 場合の数 | C |
(3) | 場合の数 | B |
(4) | 場合の数 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)「数の性質」
176を素因数分解すると2×2×2×2×11となります。
よって、2の倍数でも11の倍数でもない整数の個数です。
大問1(2)「割合・仕事算」
220、198、180の最小公倍数は1980
よって、
という設定になります。
あとは、普通につるかめ算です。
大問2「平面図形・比」
3辺の長さの比が3:4:5の三角形が4つあります。
です。
(3)では、三角形HDCとHAGが相似です。
大問3「速さ・規則性」
(1)(2)は基本問題。
(3)
CがBに追いつくには、BがS地点を通過してから5分以内にCが大コースを回り始めることが必要です。
そこで、B、CがS地点を通過するのが何分後かを調べます。
(4)でも、3人のうち2人以上が同時にS地点にいるのが何分後か、求めます。
それなら、(3)の段階で、3人がS地点を通過する時間の表を作ってしまった方が、効率的です。
Aは6、12、18、24分後……
Bは10、20、30、40分後……
Cは2、7、9、14、16、21分後……
B20分後、C23分後に注目します。
大問4「場合の数」
(1)は、練習
(2)
A=4のときの並べ方は、4×3×2×1=24通りあります。
このうち、0点と3点は1通りずつ。
残り22通りのうち、1点と2点は同数ずつあるので、22÷2=11通り(答え)
もちろん、24通りすべて書き出して数えてもOKです。
*なぜ、1点と2点が同数ずつかというと、両者が表裏の関係にあるからです。
たとえば、1423は2点
逆向きに並べた3241は1点
1423で増加部分「14」「23」は、3241で減少部分「32」「41」になっています。
逆に、1423で減少部分「42」は、3241で増加部分「24」になっています。
増減のチェック部分が3か所あるので、「2増1減」と「1増2減」は、表裏の関係にあり、1:1対応しています。
(3)
1324は、すでに2点です。
は、点数に変化がありません。
は、1点増えます。
よって、2点または3点(答え)
黒丸部分の仕組みに気づくことが、(4)を解く上で重要です。
(4)
6以外の5つの数を並べた時点で2点の場合と、1点の場合に分かれます。
➀5つで2点の場合
5以外の4つで2点(11通り)の状態で、5を加えて変化なしは、11×3=33通り
5以外の4つで1点(11通り)の状態で、5を加えて2点になるのは、11×3=33通り
よって、合計66通り
ここに6を加えて変化なしは、66×3=198通り
➁5つで1点の場合
5以外の4つで1点(11通り)の状態で、5を加えて変化なしは、11×2=22通り
5以外の4つで0点(1通り)の状態で、5を加えて1点になるのは、4通り
よって、合計26通り
ここに6を加えて2点になるのは、26×4=104通り
以上より、
198+104=302通り(答え)
大問2は、武蔵のお家芸、「三角形の相似」です。
皆さん、よくできたことでしょう。
ここは、しっかり準備しておきたい分野です。
大問3は、(3)だけを解くよりも、(3)と(4)を同時に解く方が、効率的です。
(3)を解き始めてみて、「どうもこれは手間がかかるな」と思ったとき、(4)の問題文を読んでみると、うまく対処できます。
大問4は、(1)(2)(3)が(4)を解くための効果的なヒントになっています。
場合分け問題を解くための、最高のお手本といえます。
過去問演習の際は、じっくり時間をかけて、ヒントをどう生かすか考えてみると、とても力がつきます。
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