武蔵中学の算数では、「三角形の相似」がよく出題されます。これが重要であることは、もちろんです。でも、「ぼくは、三角形の相似でかせぐぞ!」と思っていても、全員がそう思って準備していますし、全出題の中で、三角形の相似が占める重みも、年度によってかなり異なります。一時期ほど「相似!相似!」ではなくなってきました。
他の分野では、速さ、相当算、差集め算などの文章題、これらを不等式とからめた問題、「理由説明問題」、その場で決められたルールに従って様々な操作を行う問題(レッツ算数教室では「ルール指定問題」と呼んでいます)などが目にとまります。いずれも、「塾で解法パターンを教わって、そのまま当てはめればよい」などという安易な出題ではなく、自分の頭で論理展開していく力が必要です。
「自分の頭で論理展開する」といっても、具体的に何をどう考えればいいのでしょうか?6年生であれば、ある程度、解法パターンの知識があるでしょうから、それをもとに考える勉強をすればいいともいえます。それでも、「ルール指定問題」では、解法パターンの知識はほとんど役に立ちません。
そこで登場するのが、「パズル」です。四則計算(加減乗除)だけで取り組める計算パズル、頭をよくするためのゲーム、囲碁、将棋などの理数系ゲーム、などなど。
「算数の解法パターンを知らない低学年の子でも論理典型力を鍛えられるのではないか?」「解法パターンの知識が役に立たない問題にも対処する力が鍛えられるのではないか?」そのような期待から、これらに取り組むのでしょう。いずれも、やらないより、やった方が、知能開発になるとは思います。
でも、それらが武蔵中学の入試問題を解く能力に直結しているかというと、???でもあります。これらのパズル、ゲームは、「すでにルールが決まっている」。武蔵中学の入試問題では「その場でルールが決められる」。大きな違いがあります。武蔵中学で「詰め将棋」の出題があるとは考えられません。詰め将棋力ばかり鍛えても、武蔵中学のルール指定問題を見たら、頭がクラクラしてしまうでしょう。初見のルールを理解し、そのルールの下で起きる現象の規則性(いわば、ゲームのコツ、急所)を素早く見抜く能力こそが、求められているのです。
が大切です。
もっとも、これらの取り組みには、時間的、精神的ゆとりが必要です。塾の勉強がまだそれほどでもない5年生以下は今がチャンスです。
また、ロダン作「考える人」のように、考えて考えて考えて硬い石の彫刻物のように固まってしまった子には、「適切なヒント」を出す必要もあります。
2020年に、暗記試験の総本山、大学センター試験が廃止されました。その結果
の教育、入試方法に変わってきました。マスコミでも「激変する中学入試問題!」と言われています。ですが、武蔵中学では何十年も前から、
などを出題してきましたから、すでに準備ができています。もともとアクティブラーニングの学校なのですね。「ようやく時代が武蔵に追いついてきたか・・・」と思います。武蔵中学にとっては追い風が吹いているといえます。
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