(1)出題分野
大問1は、「計算問題」「単位換算」など、大問2の小問群では、「つるかめ算」「比」「速さ」「割合」「平面図形」など、幅広く出題されています。
大問3では「場合の数・アルゴリズム」、大問4では「点の移動」が、じっくりと出題されています。
(2)難易度
大問1、2は基本的問題、大問3、4では、難しい応用問題が出題されています。
大問3の「場合の数」は、アルゴリズムの意味を読み取る必要があります。
大問4の「点の移動」は、「面積が変わらない」時間帯についての問題です。おおよその見当はついても、正確な理由まで理解するのは、かなり難しいと思われます。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 計算問題 | A |
(4) | 計算問題 | A |
(5) | 比 | B |
(6) | 単位換算 | B |
大問2 | ||
(1) | 和と差・つるかめ算 | B |
(2) | 速さと比 | B |
(3) | 速さ・通過算 | B |
(4) | 速さ・時計算 | B |
(5) | 割合・食塩水 | B |
(6) | 平面図形・面積 | B |
大問3 | ||
(1) | 場合の数・アルゴリズム | C |
(2) | 場合の数・アルゴリズム | C |
(3) | 場合の数・アルゴリズム | C |
(4) | 場合の数・アルゴリズム | D |
大問4 | ||
(1) | 点の移動 | B |
(2) | 点の移動 | B |
(3) | 点の移動 | E |
(4) | 点の移動 | D |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)~(4)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問1(5)「比」
0.125=1/8なので、5.375=43/8になります。
□ー18=4/8=0.5なので、□=18.5(答)
大問1(6)「単位換算」
どの単位に合わせるかが効率を決めます。
最終的に㎤で答えるので、㎤に合わせましょう。
1L=1000㎤、1mL=1㎤です。
大問2(1)「和と差・つるかめ算」
(1350-50×15)÷(100-50)=12本(答)
大問2(2)「速さと比」
よって、兄:妹=5:3
20÷5×2=8m(答)
大問2(3)「速さ・通過算」
108÷3.6=30、72÷3.6=20
(160+120)÷(30-20)=28秒(答)
大問2(4)「速さ・時計算」
90÷5.5=16と4/11分(答)
大問2(5)「割合・食塩水」
「食塩の重さ合計÷食塩水の重さ合計」です。
15÷300=0.05(5%)(答)
大問2(6)「平面図形・面積」
「大」ー「中」ー「小」です。
(7×7-5×5-2×2)×3.14÷2=31.4㎠(答)
大問3「場合の数・アルゴリズム」
本問は、場合の数の問題を、アルゴリズムで表現したものです。
普通の場合の数の問題のように、問題文を書きかえてみましょう。
最後の「A」の部分が、さいころをふる回数を表します。
問題:さいころを「A」回ふります。
とします。
これをもとに、(1)から解いていきましょう。
(1)
2点+1点または1点+2点です。
2点は4の目、5の目の2通り。1点は3の目、2の目、1の目の3通り。
よって、2×3+3×2=12通り(答)
(2)
3+3=6点、3+2=5点、3+1=4点、2+1=3点、1+1=2点、よって5通り(答)
(3)
最高→3+3+3=9点、最低→1+1+1=3点より、9-3=6点(答)
(4)
(3,3,3,1)の組み合わせ→1×1×1×3=3通り、順序の入れ替えは4通りなので、3×4=12通り。
(3,3,2,2,)の組み合わせ→1×1×2×2=4通り、順序の入れ替えは6通りなので、4×6=24通り
12+24=36通り(答)
大問4「点の移動」
(1)(2-1)×8÷2=4㎠
(2)2×4÷2+1×8÷2=8㎠
(3)点Eが頂点Cに着いてから(2秒後)、点Fが頂点Cに着くまで(4秒後)の間、三角形EACと三角形FACは、前者が大きくなり続け、後者は小さくなり続きます。
その間、ECの増加分:FCの減少分=2:1なので、三角形EACの増加分:三角形FACの減少分は2×4÷2:1×8÷2=4:4=1:1
すなわち、増加分と減少分が等しいので、面積が変わりません。
2秒後から4秒後まで(答)
(4)
2秒後まで大きくなり続け、2秒後から4秒後は一定、その後は大きくなり続けます。
よって、点Eが頂点Dに到達した時が最大です。
(4+8)÷2=6秒後(答)
大問1、大問2は、基本的な問題なので、塾の「計算と一行題」的なテキストをマスターすれば、満点が取れます。
大問3のアルゴリズムは、図の見方に慣れれば、通常の場合の数の問題になりますから、練習しましょう。
大問4「点の移動」は、1秒ごとの点の位置を確認していけば、おおよその様子はわかるでしょう。
中学受験・算数の最近の変化は、次の3点です。
2と3は一部重なっています。
これらのうち、プログラミング関係がアルゴリズムに反映しています。
他の変化にも対応できるように、対策しておきましょう。