目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)出題分野 |
(2)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
(1)出題分野
「場合の数」「速さ」「数の性質」「規則性」「点の移動」「立体図形」「平面図形」など、はば広い分野から、「融合問題」が出題されています。
特に、「場合の数」重視です。
確かな計算力も、求められています。
(2)難易度
難化傾向が続いています。
作業量(計算量)が多いだけでなく、理論的にも難しくなっています。
「出題分野&難易度マップ」を掲載いたします。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算 | A |
(2)➀ | 立体図形 | C |
(2)➁ | 立体図形 | C |
(3)➀ |
数の性質 |
C |
(3)➁ | 数の性質・規則性 | D |
大問2A | ||
(1) | 場合の数 | D |
(2)➀ | 場合の数 | B |
(2)➁ | 場合の数 | E |
大問2B | ||
(1) | 点の移動 | B |
(2)➀ | 点の移動 | C |
(2)➁ | 点の移動 | E |
大問3 | ||
(1) | 速さ | B |
(2) | 速さ | C |
(3) | 速さ・計算煩 | E |
大問4 | ||
(1)➀ | 平均算 | B |
(1)➁ | 場合の数・平均算 | E |
(2) | 場合の数・平均算 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算」
ウオーミングアップです。
大問1(2)「立体図形」
直方体、円柱それぞれの側面の展開図は、合同な長方形になります。
大問1(3)「数の性質・規則性」
4で割った余りと、7で割った余りが問題になっています。
以上を意識すれば、初めの28個を書き出して、あとは、計算で一気に求められます。
大問2A「場合の数」
(1)
消えている4つについては、それぞれ2通りずつの可能性があり、2×2×2×2=16種類
ところが、故障しているライトは2つなので、3つ以上つけようとしていた場合は、ありえません。(3つ以上つけようとしていたのに、そのうち2つが故障していたために、3つとも消えている、ということは、あり得ません)
3つつけようとする場合が、4種類。
4つつけようとする場合が、1種類。
16-4-1=11種類(答え)
’(2)
➀は3を7回かけて2187種類。
➁については、故障した2か所がどこかによって、場合分けです。
合計3+5+11=29種類(答え)
3は、(1)で問われたのと全く同じ条件なので、再利用できます。
大問2B「点の移動」
(1)は練習。
(2)➀は、図4に正方形の頂点Dを「自分で書き込めば」簡単に解けます。
Dと、(ア)(イ)の切り替え点を結べば、正三角形と中心角30度のおうぎ形が現れます。
(2)➁は、なるべく動きの速い(ア)を優先するという方針で考えます。
(ア)で行ける地点まで行き、「もうダメ」という地点で(イ)に切り替えた時が最速です。
これは、結果的に(2)➀の図4と同じです。
大問3「速さ」
本問は、理論的には5年生でも解ける基本問題ですが、計算が大変です。
特に(3)の解答は、分母が442の分数です。
実質的には、計算力コンテストになっています。
大問4「場合の数」
(1)➀
結局、すべての玉の重さの平均です。
(101g×10+100g×(4+6))÷(10+4+6)=100.5g(答え)
(1)➁
1回目は、赤玉2個と白玉2個で、合計401g
ということは、1回目は、
取り出したことがわかります。
5回目は、4個合計で、401g以下。
ここで、2回目~4回目まで、赤玉4個がそろうことを阻止しなければ、5回目までたどり着けません。
5回目だけは、赤玉3個白玉1個でも、赤玉4個でも、かまいません。
このことから、2回目~4回目は、各回、白玉は1個ずつか、あるいは、1個、1個、2個(順番は固定せず)ということがわかります。
そして、5回目の白玉は1個か0個です。
よって、5回目の赤玉は
になります。
(2)
3回目は、同じ色の玉が4個で、合計401gです。
つまり、赤玉が4個そろったことがわかります。
です。
1回目は
です。
よって、1回目と3回目以外の玉は、
です。
よって、最終的に袋の中に残った玉の重さの合計を一番重くするには、2回目の4個をなるべく軽くすればよく、その方法は、赤玉101gを1個、白玉100gを3個です。
このとき、残りは807g(答え)
逆に、残った玉の重さの合計を一番軽くするには、2回目の4個をなるべく重くすればよく、その方法は、赤玉101gを3個、白玉100gを1個です。
このとき、残りは805g(答え)
「場合の数」「場合分け」が圧倒的に重要です。
難問が2問、出題されています。(大問2A、大問4)
「計算力」も、非常に重要です。
冒頭の「計算問題」は簡単ですが、それだけを見て、「計算は大したことない」と即断すると、大変なことになります。
特に、大問3「速さ」は、理論的には5年生レベルであるにもかかわらず、正解は分母が442の分数なので、いかに大変な計算をくり返しているかがわかるでしょう。
理論的に簡単なため、頭が反応してしまい、果てしなく続く分数計算をやめるにやめられず……という状況に陥ります。
日頃から、計算練習の鬼となり、
「自分は絶対に計算ミスはしない」
という絶大な自信をつけておきましょう。
ちなみに、本年度は、大問1(1)の計算問題と、大問3の分数計算で、共に、「19の倍数」がテーマになっています。
13、17、19などの倍数について、ある程度の知識を備えておくと、約分、通分が速く正確にできるようになります。
小問相互間のヒントの関係を利用しましょう。
たとえば、
です。
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