目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
立教新座2023年第1回・算数は、例年通りでした。
年度 | 受験者平均点 |
2023 | 39.4 |
2022 | 38.8 |
2021 | 41.9 |
(学校ホームページより。算数100点満点)
(2)出題分野
「割合・売買算」「平面図形」「立体図形」「ルール指定」を中心に出題されています。
(3)難易度
本年度も、難しい問題が出題されています。
とりわけ大問5は、難問です。
出題分野&難易度マップを掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算 | A |
(2)➀ | 割合・仕事算 | B |
(2)➁ | 割合・仕事算・つるかめ | B |
(3)➀ | 消去算 | B |
(3)➁ | 消去算 | E |
(4) | 平面図形 | C |
(5) | 立体図形 | C |
(6)➀ | 数の性質 | C |
(6)➁ | 数の性質 | E |
大問2 | ||
(1) | 割合・売買算・つるかめ | B |
(2) | 割合・売買算・つるかめ | C |
(3) | 割合・売買算・つるかめ | D |
大問3 | ||
(1) | 平面図形 | C |
(2) | 平面図形 | C |
(3) | 平面図形 | D |
大問4 | ||
(1) | 立体図形 | C |
(2) | 立体図形 | C |
(3) | 立体図形 | C |
(4) | 立体図形 | D |
大問5 | ||
(1) | ルール指定 | C |
(2) | ルール指定 | E |
(3) | ルール指定 | E |
(4) | ルール指定 | E |
(5) | ルール指定 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)(2)
ウオーミングアップ問題です。
大問1(3)「消去算」
48+117=165個……Cが重複している
165-144=21個……Cの個数
よって、
AとBで消去算(倍数算)成立です。
大問1(4)「平面図形」
三角形ABPを点Aを中心に反時計回りに90度回転すると、三角形APQと移動後の三角形APQが合同になります。
角AQD=90-16=74度から
180-74×2=32度(答え)
大問1(5)「立体図形」
基本問題です。
大問1(6)「数の性質」
ベン図をかいて調べましょう。
➁は、2の倍数または7の倍数が57個あることから、Aの倍数と重なるものは「1個」という、きわだった特徴があります。
そこで、2の倍数や7の倍数を、いくつか書き出しているうちに、
といったことが、わかってきます。
大問2「割合・売買算・つるかめ」
(1)(2)は、売買算とつるかめ算が組み合わさった、典型的な問題。
(3)は、表で解くつるかめ算(不定形のつるかめ)です。
大問3「平面図形」
回転によって三角形ABCが通過した部分の図形は、「おうぎ形+三角形ABC」になります。
出題者の方で、この図を描いてくれる場合が多いので、本問のように、いざ、自分で描かなければならないとなると、まごついてしまうかもしれません。
図が描ければ、あとは標準的な問題です。
大問4「立体図形」
通常、影の問題では、直方体の影や、へいの影を問題にすることが多く、本問のように、三角すいの影は、珍しいです。
影の描き方を正確に理解していないと、うまく図が描けないかもしれません。
大問3と同じく、図が描ければ、あとは標準的な問題です。
大問5「ルール指定」
本問は、大問1(6)と同じ系統の問題です。
すなわち、問題文の条件に合うものをいくつか書き出して、その特徴(規則性)をつかむ、というタイプです。
書き出してみないと、なかなか規則性が見えないので、理論的に解こうとして固まってしまうと、先に進みません。
特徴がつかめると、その特徴を極端におし進めた「最大値問題」(小問1)もわかるし、端から調べ上げる「全検索問題」(小問5)にも対応できるでしょう。
本年度の難問の特色の一つは、「自分で書き出しながら特徴(規則性)をつかむ」という点にあります。
大問1(6)、大問5などです。
問題文の条件に合うものを、いくつか書き出しているうちに、規則性が見えてきて、以後は、書き出さなくても計算で求められる、というパターンです。
近年、超難関校で流行している問題です。
いきなり規則性を見つけるのは難しいので、前の小問をヒントにして、出題者の誘導に乗るのがコツです。
本年度は、「自分で図を描く必要のある問題」が、多数出題されています。
特に、大問3、4は、ふだん描き慣れていないと思われますので、難しく感じるでしょう。
図の描き方も、暗記しているだけでは、このようなイレギュラー問題についていけません。
「なぜ、そのような描き方をするのか?」
という点を、しっかりおさえておきましょう。