栄東 算数 対策 2021年


目次
「傾向」 
1、概要
(1)入試結果
(2)出題分野
(3)難易度
2、各論(大問1~5)
「対策」

傾向(第1回)

1、概要

 

(1)入試結果

 

栄東2021年第1回・算数は、例年通りの出題傾向、難易度でした。

 

学校公表の受験者平均点は、100点満点中、68.0点です。

 

(2)出題分野

 

「割合」「場合の数」「平面図形」「水そうグラフ」からの出題が中心です。

 

大問1の小問群では、「計算の工夫」「平均算」「相当算」「植木算」「平面図形」「立体図形」など、幅広く出題されています。

 

「売買算」と「水そうグラフ」の中に、さりげなく「つるかめ算」が織り込まれているのが特徴です。

 

(3)難易度

 

前半は、定番問題からの出題が多く、易しくなっています。

 

後半の応用問題では、それなりに難しい問題も出題されています。

 

大問3(3)「場合の数」は、かなり手間がかかり、大問5(3)「水そうグラフ」は、問題文全体をよく見て、条件を使い切らないと解けない、一ひねりある「つるかめ算」です。

 

「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)

 

Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。

 

   出題分野&難易度マップ
大問1    
(1)  計算の工夫 B
(2) 計算(2021年問題) A
(3) 平均算 B
(4) 相当算 B
(5) 植木算 B
(6) 平面図形・角度 C
(7) 平面図形・面積 D
(8) 立体図形・展開図 C
大問2    
(1) 売買算 B
(2) 売買算 B
(3) 売買算・つるかめ C
大問3    
(1) 場合の数 B
(2) 場合の数 C
(3) 場合の数 E
大問4    
(1) 平面図形と比 C
(2) 平面図形と比 D
(3) 平面図形と比 D
大問5    
(1) 水そうグラフ B
(2) 水そうグラフ D
(3) 水そうグラフ・つるかめ E

 

それでは、順に見ていきましょう。

 

2、各論(大問1~5)

 

大問1「計算問題」

 

(1)「計算の工夫」

 

すべて11の倍数なので、分配法則を使って、簡単にします。

 

22×22=11×11×2×2です。2を2回かける必要がある点に、注意です。

 

また、最後は「引き算」なので、ここも注意です。

 

ミスしやすいポイントです。

 

(2)「計算・2021年問題」

 

2021=43×47を利用します。

 

(3)「平均算」

 

(4)「相当算」

 

(5)「植木算」

 

(3)~(5)は、基本問題です。

 

(6)「平面図形・角度」

 

二等辺三角形がたくさんできます。

 

(7)「平面図形・面積」

 

本来は超難問ですが、とても有名になり、定番問題となりました。十分に準備できていると思われます。

 

(8)「立体図形・展開図」

 

基本問題です。点線の中には、立体を組み立てるとき、折り曲げる点線と、折り曲げない点線が混在しています。

 

大問2「売買算」

 

(3)が最終目標です。

 

そこへ至るまでのヒントが、順に(1)(2)となっています。

 

(3)は「つるかめ算」になります。

 

気がついたでしょうか?

 

大問3「場合の数」

 

(1)は練習で、(2)は(3)の準備です。

 

サイコロの目は6種類あるので、3回ふると6×6×6=216通りありそうに見えます。

 

でも、1の目が出ると終了するので、3回ふったということは、2回目まで1の目が出なかったことを、意味します。

 

そうすると、2回目までは、5×5=25通り。

 

これを(2)で検討してあると、(3)が見えてきます。

 

少々手間がかかるので、飛ばしても大丈夫でしょう。

 

大問4「平面図形」

 

三角形ACEが、直角二等辺三角形であることを見抜ければ、一気に解法が見えてきます。

 

三角形FBCと三角形FDEは相似で、相似比3:4です。

 

DF:FB=4:3で、DFの長さが求まります。

 

三角形AGHと三角形ACEも相似で、相似比はAD:AF。

 

これですべて解決です。

 

大問5「水そうグラフ」

 

グラフ系の問題では、グラフのどの部分が、具体的に何を意味するのか、対応関係を理解することが重要です。

 

(1)(2)は、定番問題なので、正答率は高かったと思われます。

 

(3)は、「つるかめ算」であることまでは、気づいた人が多かったでしょう。

 

でも、穴からもれるペースがわからないため、つるかめ算がそのままでは解けません。

 

そこで、穴からもれるペースを求めるため、600秒24cm、1200秒40cmの2点を利用します。

 

(3)は、かなり難しい問題です。

対策(第1回)

定番問題を、もれなくマスターすると、一気に合格レベルです。

 

あとは、ミスしないことです。

 

「それはわかっているけれど、定番問題はたくさんあるから、忘れてしまう」

 

という悩みをかかえている人が多いのも事実です。

 

定番問題を勉強する際、その解法が算数の発想法とどのように結びついているか、よく理解した上で覚えると、記憶の定着が抜群によくなります。

 

当ホームページでは、

 

「算数の成績を上げるには?」(タップ・クリックできます)

 

の中で、「算数の発想法一覧」を掲載しています。

 

本年度の問題で言うと、

 

大問1(6)、大問4は、「等しいものに注目する」

 

大問3、大問5は「ゴールからさかのぼって考える」

 

などの発想法を主に使うと、解きやすくなります。



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