芝中学の国語は、50分、100点満点です。
例年、論説文と物語文が1問ずつ出題されます。
いずれも、本文の長さは標準から短めですが、抽象度の高いものも出題され、難度は高めです。
また、漢字は、大問1・2で、独立して出題されます。
単純な書き取りではなく、慣用句、慣用表現とからめて出題されるので、特別な対策が必要です。
設問形式は、すべて記述式です。
論説文、物語文ともに、4問程度と数は少なく、その分、本文の核心をついたものが、ズバリ出題されます。
制限字数は30字前後のものが3問と、80~100字のものが1問です。
答案には、本文の言葉を利用することは当然ですが、ある程度、自分の言葉や自分の考えをプラスする必要があります。
真の読解力、記述力が求められています。
出題される文章のテーマは、コミュニケーション、人とのつながり方に対する理解を深めるためのものが、多くを占めているように思われます。
人にはそれぞれが生まれ育った環境があり、自分の知っている世界がすべてではないということを、痛感させられる文章です。
芝中の学校説明会に行くと、先生方の熱血指導ぶりに圧倒されますが、その背景には、このような問題に対する理解の深さがあるのではないでしょうか。
入試を2回実施している学校でありながら、設問がすべて記述式というのも、採点の労力を考えると、頭が下がりますが、それだけコミュニケーション能力を重視していることの表れでしょう。