淑徳与野中学の算数は、例年、大問6~7問で、構成されています。
大問1は、計算問題、単位換算、様々な分野からの小問群ですが、年度によって、多少異なります。
大問2も、様々な分野からの小問群。大問3以降は、それぞれテーマをもった応用問題が並んでいます。
2020年大学入試改革に向け、男子難関校では、問題文の長文化が進んでいますが、淑徳与野では、超長文化が進んでいます。制限時間60分と相まって、最もヘビーな出題です。
1、頻出分野について
「平面図形」「立体図形」「速さ」「規則性」など、メジャーな分野からは、一通り出題されますが、特に目を引くのが、「論理パズル」「ルール指定問題」です。
中学入試問題に特有の「○○算」は、小問群の中でよく出ますが、それ以外は、淑徳与野オリジナルの、「論理パズル」や、「ルール指定問題」(問題文指定のルールの下、様々な操作をする問題)が、大量に出題されます。
問題文が、何を言っているのか、何をしなさいと言っているのかを読み取る、算数的読解力が必要です。
また、これらの問題では、「場合分け能力」「仮定して考える能力」などが、試されています。
2、難易度について
問題数が多いので、標準的な問題から、難問まで、様々なレベルの問題が出題されています。
大問1の計算問題、単位換算、小問群は、それほど難問ではありません。ただ、中には非常に手間のかかる問題も、混ざっています。
大問2の小問群も、多少レベルアップしていますが、それでも、標準的なレベルです。ただ、やはり、手間のかかる問題も含まれていることがあります。
大問3以降の応用問題からは、本格的に難しくなっていきます。多くの問題が、小問1は易し目で、小問2はかなり難しいという構成になっているようです。
特に、「論理パズル」「ルール指定問題」は、内容が難しいだけではなく、図面がかさばり、超長文化していることもあって、見た目のプレッシャーもかなりのものでしょう。
などです。
また、「立体切断」では、かなり高度な切断能力が求められます。「立方体」「直方体」の切断だけではなく、斜めの立体(正四面体など)も切れなければなりません。
などです。
1、精神面について
制限時間60分で、問題数が多く、問題文も非常に長い、という状況に慣れることが大切です。過去問演習で、時間配分の練習をしましょう。
年度によって、問題数が若干異なりますが、おおよその流れ、呼吸は似ています。
序盤の問題は標準的なレベルで、時々、手間のかかるものがある。中盤以降は、小問1が取りやすく、小問2は難しい。そして「論理パズル」「ルール指定問題」は、難しい・・・。
これらのことを頭に入れて、過去問演習を行えば、だいたい「取り問」「捨て問」の区別はつくようになります。
特に、「問題の難しさは、問題文の長さに比例しない」ということを、肝に銘じて、プレッシャーをはねのけましょう。
たしかに、長文の論理パズルは、難しいのですが、問題文を落ち着いて読めば、「長いほどには難しくない」はずです。
世の中には、白百合の問題のように、「問題文が短く、易しそうに見えながら、実は難しい」というものもあります。
それに比べれば、「難しそうに見えてやっぱり難しいけれども、見た目ほどではない」という方が、まだやりやすいかもしれません。
2、技術面について
序盤の定番問題は、落とせません。ここで落としていると、応用問題でのばん回は、苦しくなります。
その上で、「論理パズル」や「ルール指定問題」にも、できるだけ対応しましょう。
そのためには、「場合分け能力」を鍛えることと、規則性(特徴)を見抜く練習が有効です。
2018年第1回大問5を例にとって、考えてみましょう。問題文がお手元になくても、読み流して大丈夫です。
この問題では、問題文で「例題」を取り上げています。さらに、小問1が、多少易しくなっています。
これらを見ていく中で、「0の周辺が決めやすい」「次に、2の周辺が決めやすい」という特徴を見抜けると、難問の小問2が、解きやすくなります。
逆に、それ以外のところから決めてしまうと、後でつじつまが合わなくなり、大どんでん返しが待っています。
ちょうど、夏休みに、ディズニーランドに行く日を先に決めてしまうと、後で大手塾の夏期講習が入り、計画がひっくり返ってしまうようなものです。
初めて解く問題なのですから、試行錯誤の段階で、どんでん返しを食らうのは止むを得ません。
色々試行錯誤しながら、たまたまうまくいった時のパターンを、目ざとくゲットする練習を積みましょう。
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