大問1の小問群では、様々な分野からまんべんなく出題されます。
「平面図形」「立体図形」「場合の数」「濃さ」「速さ」「数の性質」「規則性」「論理パズル」などです。
ただし、影響の大きい応用問題に限ると、若干しぼられ、「立体図形」「場合の数」「速さ」がよく出ます。
極めつけの難問が出ます。首都圏屈指の難問出題校です。
難問の配置位置も、特に決まっていません。
大問1の小問群は、易しい問題を出題する学校が多いのですが、渋渋は、いきなり難しい年もあります。
両校に共通しているのは、「場合の数」重視の姿勢です。
などが、両校に共通の出題パターンで、難問の一角を占めています。
これらの問題は、典型的な中学入試問題から離れて、高校数学の「場合分け能力」があるかどうかを試すものです。
中学受験・算数の定番問題をパターン暗記するような勉強では、太刀打ちできません。
逆に、両校の違いはどこかというと、渋幕が少数の個性的な問題をドンと出すのに比べて、渋渋は大問1の小問群で、中学受験算数のよくある問題を、少しは出題している点でしょう。
この違いは、教育方針や出題方針の違いというよりは、地域的な違いではないかと推察しています。
渋幕は、千葉の幕張で、孤高の存在。
渋渋は、強豪、競合がひしめく中で、優秀な生徒を獲得している学校。
○○中学との併願をしやすくするには、どうするか?
××中学と差別化を図るには、どうするか?
といった問題に、絶えず直面し、対応しています。
そのためには、「出題傾向の微調整が自在にできる小問群を、ある程度活用していこう」ということだと思われます。
基本的には、両校の出題方針に違いはありません。
伸びしろのある、真の思考力を持つ子を、求めています。
合格者平均点でも6割前後ですから、試験の残り時間を考えながら、難問をうまくスルーすることが、大切です。
問題文を読んだら、
といったことを、素早く見抜く能力を身につけることです。
また、「場合分け能力」を重視する傾向は、近年、難関校の間でますます顕著になっています。
一朝一夕には身につかない能力ですが、渋渋を目指す以上は、正面から取り組みましょう。
「場合分け」というのは、一定の視点から物事を分類することです。
視点によって、2つに分類されたり、7つに分類されたり、様々です。
「ちょうど解きやすい個数に分類するには、どのような視点が適切か?」
というセンスを磨くことが大切です。
そのためには、自分の場合分けの視点と、解説の場合分けの視点とを比べて、それぞれのメリット・デメリットを比べる勉強が、効果的です。
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