目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~6) |
「対策」 |
(1)入試結果
豊島岡2022年第1回・算数は、ほぼ例年並みでした。
受験者平均点 | 合格者平均点 | |
2022年 | 59.01 | 70.03 |
2021年 | 60.19 | 72.32 |
(豊島岡中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
「平面図形」「立体図形」「速さ」「割合」「数の性質」「つるかめ算」などから出題されています。
大問1、大問2の小問群があるため、出題分野は多岐にわたっています。
その中にあって、「立体図形」については、配点が高く、難易度も高めで、重要です。
(3)難易度
やはり、各大問の最後の小問が、難しくなっています。
もっとも、得点不可能なほどの難問ではなく、差がつきやすいでしょう。
出題分野&難易度マップを掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 数の性質 | B |
(3) | 割合・濃さ | B |
(4) | 平面図形 | B |
大問2 | ||
(1) | 割合・売買算 | C |
(2) | 割合・仕事算 | C |
(3) | 平面図形 | C |
(4) | 立体図形 | E |
大問3 | ||
(1) | 速さと比 | C |
(2) | 速さと比 | C |
大問4 | ||
(1) | つるかめ算 | D |
(2) | つるかめ算 | E |
大問5 | ||
(1) | 数の性質 | B |
(2) | 数の性質 | D |
(3) | 数の性質 | E |
大問6 | ||
(1) | 立体切断 | C |
(2) | 立体切断 | D |
(3) | 立体切断 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問1(2)「数の性質」
216=2×2×2×3×3×3
よって、2の倍数でもなく、3の倍数でもない整数です。
216÷2=108
216÷3=72
216÷6=36
216-108-72+36=72個(答)
大問1(3)「割合・濃さ」
60×0.05+60×0.1=9g……食塩
9÷0.02=450g……新食塩水
450-(60+60)=330g(答)
大問1(4)「平面図形」
75.36÷(1+1.4)÷3.14÷2×1.4=7cm(答)
ここまでの4問は、速攻で満点を目指しましょう。
大問2(1)「割合・売買算」
160×0.95:800×0.05=19:5
差の14が17920円にあたるので、19は24320円
24320÷160×(100/95)=160個(答)
大問2(2)「割合・仕事算」
(A1+B6)×24=(A2+B1)×45
整理すると、A2=B3
A:B=3:2、全体=360
よって、360÷(3×4+2×4)=18分(答)
大問2(3)「平面図形」
三角形BEFから、3つの白い三角形を引きます。
16×3/8=6……BEF
6×1/4×2/4=3/4……EIJ
6×2/4×2/4=3/2……BGH
6×1/2×1/4=3/4……FGK
6-(3/4+3/2+3/4)=3㎠(答)
大問2(4)「立体図形」
立体を真上から見た「投影図」で考えます。
外枠は三角形BCDになります。
Aは、三角形BCEの重心。よって、DA:AQ=2:1
三角形APRと三角形ABCは、(真上から見れば)相似で、相似比は1:2
よって、PRはAQを2等分します。
よって、DS:SQ=2.5:0:5=5:1(答)
大問3「速さと比」
(1)
母が豊子さんに出会ったのは、15時12分
ここから家まで歩けば18分かかり、車だと2分で着きます。
2:18=1:9(答)
(2)
豊子さんの歩く速さを1とします。車は9、学校から家までの距離は30。
(30-3)÷(1+9)=2.7
3+2.7=5.7が342m、1は60m
よって、30は1800m(答)
大問4「つるかめ算」
X | Y | Z | |
A | 4 | 2 | |
B | 3 | 2 | |
C | 3 | 4 |
(1)
部品Bに注目します。
製品1個あたり、部品Bは3個または2個。
製品は合計35個で、部品Bは合計80個。
よって、つるかめ算です。
(80-2×35)÷(3-2)=10個……製品X
(120-4×10)÷2=40個……製品Z
3×25+4×40=235個(答)
(2)
となります。
上の2本の式をたてに足すと
7×X+2×Y+2×Z=200……➀
3番目の式の全体を2倍すると
2×X+2×Y+2×Z=130……②
➀②より、5×X=70、X=14
よって、Y=19、Z=32
3×19+4×32=185個(答)
大問5「数の性質」
(1)
各整数を、素因数分解して、2または5だけで表せるものを選びます。
(2)
1 | 5 | 25 | 125 | |
1 | 1 | 5 | 25 | 125 |
2 | 2 | 10 | 50 | 250 |
4 | 4 | 20 | 100 | |
8 | 8 | 40 | 200 | |
16 | 16 | 80 | ||
32 | 32 | 160 | ||
64 | 64 | |||
128 | 128 |
以上、20個(答)
(3)
7392=2×2×2×2×2×3×7×11
よって、
A-B=2×2×2×2×2×(256-25)
よって、
B=2×2×2×2×2×25=800(答)
大問6「立体切断」
3問とも、大きな立方体を切断した体積から、切り取った立方体を切断した体積を引くことにより、求めることができます。
(1)
8×8×8×1/2-4×4×1/2×6=208㎤(答)
(2)
4×4×1/2×8×1/3×7-3×3×1/2×6×1/3=140と1/3㎤
(3)
8×8×8×1/2=256
4×8×1/2×8×1/3×62/64=124/3
256-124/3=214と2/3㎤(答)
・大問1、2の小問群は、基本~標準レベルの問題が多く、ここで確実に得点することが重要です。
難し目の問題は、各大問の最後に配置されているので、後回しにするのに、判断は容易でしょう。
そのような部分で神経をすり減らす必要は、本年度はなかったようです。
・レベルEの問題は、4問出題されています。
このうち、大問4(2)は、消去算の応用問題なので、練習次第で、誰でも解けるようになります。
また、大問6(3)は、計算が大変ですが、立体切断自体は、基本的です。
よって、トレーニング次第で、誰でも確実に得点できる問題です。
これに対し、大問2(4)、大問5(2)は、発想が難しく、やみくもに努力しても、報われないかもしれません。
大問2(4)では、
「次元を下げて考える」
という「算数の発想法」を用いています。
レッツ算数教室では、「算数の発想法」を重視した指導を行っています。
算数の発想法については、以下のページで、さらにくわしくご説明しています。
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