目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~6) |
「対策」 |
(1)入試結果
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2025 | 60.37 | 69.87 |
2024 | 43.41 | 54.70 |
2023 | 62.12 | 73.05 |
2022 | 59.01 | 70.03 |
2021 | 60.19 | 72.32 |
(豊島岡中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
「規則性」「点の移動」「平面図形・比」「立体図形・切断」を中心に、はば広く出題されています。
(3)難易度
難化した昨年度に比べ、かなり易しく、例年並みとなりました。
とはいえ、大問5、6(3)は難問です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載いたします。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | N進法 | C |
(3) | 差集め算 | B |
(4) | 数の性質 | B |
大問2 | ||
(1) | 割合・食塩水 | B |
(2) |
立体図形 |
C |
(3) | 速さ・流水算 | C |
(4) | 場合の数 | D |
大問3 | ||
(1) | 規則性 | C |
(2) | 規則性 | C |
(3) | 規則性 | D |
大問4 | ||
(1) | 点の移動 | B |
(2) | 点の移動 | C |
大問5 | ||
(1) | 平面図形・比 | E |
(2) | 平面図形・比 | E |
大問6 | ||
(1) | 立体図形・切断 | C |
(2) | 立体図形・切断 | D |
(3) | 立体図形・切断 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問1(2)「N進法」
4と9を使わないので、8進法です。
85は本来の8進法であれば、74と表され、8×7+4=60番目(答え)
大問1(3)「差集め算」
人数を最大にするには、全体の差を最大にすればよい。
よって、最後から3人目の人が受け取るお菓子は5個。
(23+5+6+6)÷(6-4)=20人(答え)
大問1(4)「数の性質」
45×2025÷405=225(答え)
大問2(1)「割合・食塩水」
8%と14%を合わせて720g混ぜて、10%になった、と考えます。
大問2(2)「立体図形・サイコロ」
サイコロを転がす有名問題です。
わかりやすい図の描き方を確認しましょう。
大問2(3)「速さ・流水算」
よって、船が余分に往復した18分は、上り10分、下り8分となります。
よって、船が引き返したときから、船が下ったのは4000m。
この間、浮き輪は400m下った。
差の3600mは、浮き輪が落ちてから、船が引き返すまでに、船と浮き輪が移動した距離の合計。
よって、3600mを8:1に比例配分すると、船が上ったのは3200mで8分後(答え)
大問2(4)「場合の数」
正六角形がまっすぐつながる個数を
4個、3個、2個で場合分けします。
大問3「規則性」
有名なフィボナッチ数列です。
(1)
44-17=27……6番目
ここから「逆フィボナッチ」で、前に戻れば、1番目は4(答え)
(2)
左から2番目の数をAとすると、7番目は25+A×8=201
よって、A=22(答え)
(3)
1番目をA、2番目をBとする。
1番目 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | |
A | 1個 | 0 | 1 | 1 | 2 | 3 | 5 |
B | 0個 | 1 | 1 | 2 | 3 | 5 | 8 |
よって、
A×5+B×8=267
(A,B)の組み合わせは(7,29)から始まり、Aは8個ずつ増え、Bは5個ずつ減る。
29÷5=5余り4
5+1=6通り(答え)
大問4「点の移動」
(1)
Aは3の倍数秒ごと、Bは5の倍数秒ごとに、A、B、Cのいずれかの頂点に着く。
最小公倍数の15秒後、どちらも点Aに着くので、15秒後(答え)
(2)
点Pが移動する弧の中心角は108度、点Qは252度
108:252=3:7
よって、点Pは「3」の倍数秒ごとに、A、B、C、D、Eのいずれかの点に着き、点Qは「7」の倍数秒ごとに、A、B、C、D、Eのいずれかの点に着きます。(ただし「3」=1秒
「3」と「7」の最小公倍数は「21」なので、「21」「42」「63」…秒後について調べればよい。
「42」秒後のとき、点P、QともEに着くので、42÷3=14秒後(答え)
大問5「平面図形・比」
「メネラウスの定理」をもとにしたと思われる出題です。
DEをE側に延長し、BCをC側に延長し、交わる点をHとします。
Cを通り、DEに平行な直線が、ABと交わる点をIとします。
Aを通り、DFに平行な直線が、BCと交わる点をJとします。
三角形ADEとAICは相似で、相似比1:2
三角形BCIとBHDは相似で、相似比1:2
三角形BFDとBJAは相似で、相似比2:3
三角形CEGとCAJは相似で、相似比1:2
三角形HEGとHDFは相似。
以上に基づいて、計算していけば、FG:GH=1:3がわかり、(1)(2)とも解決します。
2025年度第1回の中で、最も難しい問題です。
大問6「立体図形・切断」
(1)
立体切断の基本問題です。
(2)
まず、2つの切り口面の交線を求めます。
ここまでは、基本問題です。
切断した図形は、断頭三角柱になります。
(3)
難しい問題です。
長方形AEGCに垂直な方向から見た投影図を描くと、様子がよくわかります。
あとは、三角形の相似(砂時計)になります。
難化した昨年度に比べ、本年度は例年並みに戻りました。
大問5、6で難しい問題が出題されていますが、逆にそれ以外は、満点に近い得点が必要です。
易しい問題、有名な問題は、早く正確に解けるよう、準備しましょう。
たとえば、大問1(4)「数の性質」です。
2つの整数A、Bの積は、2つの整数A、Bの「最小公倍数×最大公約数」になります。
これは、必ずしも「公式」として教わっていないかもしれませんが、最小公倍数や最大公約数を求めるときの「逆向き割り算」をかいてみれば、確認できます。
大問2(2)の「サイコロを転がす問題」についても、同じように定番の解法があります。
これらの、時間短縮のための知識を持っていると、早く確実に得点できます。
大問4「点の移動」については、計算をラクにする解法を「各論」の中でご紹介しました。
大問5「平面図形・比」は、メネラウスの定理の証明方法を知っていると、補助線が思いつきやすく、簡単に解けます。
ただ、そこまで予習するのは、勉強の負担という点から無理があります。
今回、捨て問にするとしたら、大問5になるでしょう。
(1)からとても難しいです。
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