筑駒 算数 対策 2025年


目次
「傾向」 
1、概要
(1)出題分野
(2)難易度
2、各論(大問1~4)
「対策」

傾向

1、概要

(1)出題分野

 

「場合の数」「規則性」「平面図形」「速さと比」から出題されています。

 

いずれも、筑駒の典型的な出題分野です。

 

(2)難易度

 

年々、重量感が増している感があります。

 

20年ほど前の過去問を見ると、センス一発で解ける短くて軽い問題が中心でした。

 

もちろん、それは、必ずしも易しいということを意味しません。

 

センスがなければ、何時間考えても解けないわけですから。

 

ところが、近年の筑駒の問題は、問題文の文字数が多く、読むだけでもかなりの時間がかかります。

 

しかも、地道に書き出して調べる問題も多数出題されています。センス一発……というわけにはいきません。

 

制限時間の短さを考慮すると、相当に難化していると言えるでしょう。

 

 

「出題分野&難易度マップ」を掲載いたします。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)

 

Aが最も易しく、BCDの順に難しくなっていきます。

 

   出題分野&難易度マップ
大問1    
(1) 場合の数  B
(2)  場合の数 
(3)  場合の数 
大問2     
(1)  規則性・数表 
(2)  規則性・数表 
(3)  規則性・数表 
(4)  規則性・数表 
大問3     
(1)ア  平面図形 
(1)イ  平面図形 
(2)ア  平面図形 
(2)イ  平面図形 
大問4    
(1)  速さと比
(2)ア  速さと比 
(2)イ  速さと比 

それでは順に見ていきましょう。

2、各論(大問1~4)


大問1「規則性・数表」

 

ポイント

 

本問は、(1)~(3)を通じて、「合計(和)が3の倍数になる組み合わせ」が問われています。

 

ということは、3で割ったときのあまりだけが問題になります。

 

よって、

  • 「1,2,3」は「1,2,0」
  • 「4,5,6」は「1,2,0」
  • 「7,8,9」は「1,2,0」

と置きかえても大丈夫です。

 

(1)

 

(アウキ)=(000)(012)(021)(102)(111)(120)(201)(210)(222)の9通り(答え)

 

(2)

 

(2)でも(1)と同じく、アウキについては3の倍数しばりがかかっています。

 

よって、(1)で書き出した9パターンをそのまま利用します。

 

たとえば、アウキが(000)の場合、イエの和は3になります。

 

そのような(イエ)は(12)(21)の2通りです。

 

同じ要領で、(1)の残りのパターンも調べていくと、すべて2通りずつあります。

 

よって、9×2=18通り(答え)

 

(3)

 

(2)を解きながら、次のような規則性に気づくと、早く解けます。

 

「イエ」を決めるのに関係するのは「ウ」だけである

 

そうすると、「オカクケ」を決めるのに関係するのは、「キ」だけです。

 

「キ」が「0」の場合、「オカクケ」は

  • (0012)→並べかえ12通り
  • (0111)→並べかえ4通り
  • (0222)→並べかえ4通り
  • (1122)→並べかえ6通り
  • 合計26通り

となります。

 

「キ」が「0」になるのは、(2)より6通りとわかっていますから、

 

26×6=156通り

 

とわかります。

 

「キ」が「1」「2」の場合も同じように調べると、合計420通り(答え)


大問2「規則性・数表」

 

(1)

 

「上から8段目、左から8列目」ということは、③のボックスの3段3列ということになります。

 

これは、図1でいうと、「7」にあたります。

 

ただし、③の数は➀(すなわち図1)の数に比べて、25を2回「加算」されています。

 

よって、7+25×2=57(答え)

 

(2)

 

まず、203が➀から⑨のどのボックスに入っているかを調べます。

 

203÷25=8あまり3

 

よってボックス⑨ の3番目、全体で言うと、上から2段目、左から12列目とわかります。

 

つまり、2の段の1列から15列までの数の合計を求めればよいわけです。

 

ここで、➀、➁、⑨とも、2段目には、25で割るとあまりが4、3、8、11、24の数が並んでいることに注目します。

 

➁のボックスの5個の数は、25の「加算」が1回行われています。

 

⑨のボックスの5個の数は、25の「加算」が8回行われています。

 

よって、合計は

 

(4+3+8+11+24)×3=150

 

25×1×5=125

 

25×8×5=1000

 

150+125+1000=1275(答え)

 

(3)(4)

 

要領は(2)と同じです。

  1. 指定された数がどのボックスに入っているかを調べる
  2. 「加算」の回数を調べる

の2点を実行すれば、効率よく答えが求められます。


大問3「平面図形」

 

(1)

 

2枚のおうぎ形の面積の和から、三角形2枚分(ひし形)の面積を引けば、重なり部分の面積(Aがえがく線だけでかこまれる部分の面積)が求められます。

 

(2)

 

「Aがえがく線だけでかこまれる部分」には、正十二角形の中央部分が含まれます。

 

(1)は90度しか回転しなかったので、この部分が問題になりませんでしたが、360度回転すると、図形が閉じるので、中央に新たなエリアが発生します。

 

要注意!


大問4

 

ポイント

 

本問では、道のりだけが問われていて、速さは「比」しかわかっていません。時間に関する条件は、一切ありません。

 

これは、具体的な速さが決まらない、すなわち、具体的な速さは、無限の可能性があることを意味しています。

 

たとえば、本問の移動の様子を動画で撮影して、2倍速、3倍速、4倍速……でながめると、目的地に移動するまでの時間は変わりますが、自転車を降りたり乗ったりする「地点」は変わらないわけです。

 

そこで、本問を解くにあたり、徒歩を100m/分とします。

 

これで、計算が具体的で容易になります。

 

(1)

 

2人が歩いた距離と、自転車に乗った距離がそれぞれ等しければ、同時に着きます。

 

よって、6000÷2=3000m(答え)

 

(2)(ア)

  • 徒歩100m/分
  • 自転車上り200m/分
  • 自転車下り400m/分

とします。

 

6000÷100=60分(徒歩2人分合計)

 

3000÷200=15分(自転車上り)

 

3000÷400=7.5分(自転車下り)

 

60-15-7.5=37.5分(2人とも歩いていた「のべ」時間)

 

37.5÷2=18.75分(2人とも歩いていた時間帯、すなわち、自転車が止まっていた時間)

 

地点Mまで、徒歩と自転車の時間の差は15分。

 

18.75-15=3.75分

 

Mから、徒歩と自転車で3.75分の差がつくのは、自転車で3.75÷3=1.25分の地点。

 

よって、3000+400×1.25=3500m(答え)

 

(2)(イ)

 

徒歩と自転車の速さは、(ア)と同じ設定なので、自転車が止まっていた時間は18.75分です。


対策


ポイント1


大問1と大問2は、「あまり」に注目する点が、共通しています。

 

大問1が、大問2のヒントになっています。

 

これによって、まともに計算すると莫大な時間がかかるところを、大幅に削減できます。


ポイント2


本年度は、

  • 大問1、2が、論理的には易しいが作業量の多い問題
  • 大問3は、最も簡単な問題
  • 大問4は、論理的に難しい問題

という構成になっています。

 

難しい問題、作業量の多い問題は適度にスルーしつつ、大問3を確実に得点できると、精神的にも落ち着くでしょう。


ポイント3


  1. 規則性の発見能力
  2. 場合分け能力

この2点が決定的に重要である点、例年通りです。




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