目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
2022年浦和明の星第1回・算数は、例年通りでした。
ここ数年間、受験者平均点は60点前後、合格者平均点は70点前後で、安定しています。
受験者平均点 | 合格者平均点 | |
2022年 | 58.8 | 71.1 |
2021年 | 61.4 | 75.3 |
2020年 | 56.6 | 68.0 |
2019年 | 71.2 | 82.8 |
(浦和明の星中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
本年度は、「平面図形」「立体図形」「速さ」を中心に出題されています。
もっとも、大問1の小問群で、様々な分野から出題されていますので、分野的な偏りは、あまりありません。
大問5「ルール指定」は、数字が規則的に並んでいることから、「何か、規則性があるのではないか?」との察しがつきます。
でも、規則性が見抜けなかったとしても、(2)までは何とか解けます。
(3)は、「場合の数」の問題ですが、規則性が見抜けないと、(さらには、その規則性に確信が持てないと)、厳しいかなと思います。
(3)難易度
大問1(7)、大問5(3)がかなり難しい問題ですが、それ以外は、基本的~標準的な問題であり、その分、平均点が高くなっています。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 割合・仕事算・つるかめ | B |
(3) | 割合 | B |
(4) | 立体図形 | B |
(5) | 倍数算 | C |
(6) | 平面図形 | C |
(7) | 平面図形 | D |
大問2 | ||
(1) | 速さ | C |
(2) | 速さ | C |
大問3 | ||
(1) | 立体図形 | C |
(2) | 立体図形 | C |
(3) | 立体図形 | C |
大問4 | ||
(1) | 平面図形・移動 | C |
(2) | 平面図形・移動 | C |
(3) | 平面図形・移動 | C |
大問5 | ||
(1) | ルール指定 | B |
(2)① | ルール指定 | C |
(2)② | ルール指定 | C |
(3) | ルール指定・場合の数 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算問題」
0.625=5/8は、必須知識です。
大問1(2)「割合・仕事算・つるかめ」
35:20=7:4より、太郎4、兄7、全140と設定します。
あとは、つるかめ算。
(7×26-140)÷(7-4)=14分(答)
大問1(3)「割合」
(114×0.7)÷(100×0.6)=1.33より、133%(答)
大問1(4)「立体図形」
投影図です。PをDへ、EをHへ、移動して、DHGQの形になります。
以上、ここまで、基本問題です。満点を目指しましょう。
大問1(5)「倍数算」
ここから、やや難易度が上がります。
姉と妹は、はじめ500円差でしたが、姉が妹に150円あげたため、
500-150×2=200円差
になりました。
これが、12:11の差の1にあたるので、12は2400円……姉の残金
3000-2400-150=450円(答)
大問1(6)「平面図形」
小さな円は、
曲線部分では、60×3=180度ころがり、
頂点A、B、Cでは、60×3=180度、向きを変えます。
10×2×3.14÷2+2×2×3.14÷2=37.68cm(答)
大問1(7)「平面図形」
① 長方形ABHGの対角線BGは、長方形ABHG、IBFK、EKLGのすべてを2等分しています。
よって、残りの正方形AIKE、長方形KFHLの面積は、等しくなります。
よって、1:1(答)
② GDの長さを36とおくと、HL=16 、AE=12、FH=9となります。
よって、
24×(57/12)×(28/12)=2667㎠(答)
大問2「速さ」
(1)
兄と妹の速さの比が3:1なので、同じ時間に進む距離の比も3:1です。
3+1=4が2160×2=4320mにあたるので、1にあたるのは、4320÷4=1080m(答)
(2)
(1)より、出会いは、残りの距離の1/2の地点となることがわかります。
よって、2回目の出会いの地点は、残り1080mの1/2である540mになります。
兄と妹の時間の差が6分ということは、妹は540mに9分かかります。
540÷9=60m/分(答)
大問3「立体図形」
(1)(2)
Aの水面の高さが、プールAの高さの1/2になるとき、Bとの差が6cmということは、Bとの差が9cmのとき、Aは3/4まで水が入っています。
このとき、Aは残り9cmなので、Aの高さは36cmとわかります。(答)
さらに、Aに18cm入ったとき、Bは12cmだったので、底面積の比は逆比になって、12:18=2:3(答)
(3)
AとBの合計の体積は12×2×60=1440L=1440000㎤
高さはともに36cmなので、底面積合計は40000㎠
よって、Aの底面積は
40000÷5×2=16000㎠(答)
大問4「平面図形・移動」
(1) 「通過算」です。
(10+6+8)÷(2+1)=8……開始
(4+8)÷(2+1)=4、8+4=12……終了
よって、8秒後から12秒後(答)
(2)
8秒後にPの先頭は、長方形の右端にいます。
よって、Pの最後尾が長方形を抜けるまでです。
4÷2=2、8+2=10
よって、8秒後から10秒後(答)
(3)
当初、Qの先頭が進めば進むほど、大きくなりますが、Qの先頭がPの最後尾に出会って以降は、Pが右へ移動する分、重なりが小さくなっていきます。
よって、Qの先頭がPの最後尾に出会うときが、最大です。
4÷(1+2)=4/3、8+4/3=9と1/3秒後(答)
4/3×2=2と2/3㎠(答)
大問5「ルール指定・場合の数」
(1)(2)
問題文に指定されたルールの通りに、コマを動かします。
(3)
コマの動きには規則性があり、一般に、NにあるコマはN-3,N-2,N+1,N+3の4か所に移動できます。
たとえば、5にあるコマは2,4,6,8、6にあるコマは3,5,7,9などです。
ただし、数が小さいうちは、動ける角度がせまいことから、移動先が限られます。
1は4のみ。2は3,5。3は2,4,6です。
これらに注意しながら書き出します。
1 | 4 | 1 | 4 | 1 |
3 | ||||
5 | ||||
7 | ||||
1 | 4 | 3 | 2 | 3 |
5 | ||||
4 | 1 | |||
3 | ||||
5 | ||||
7 | ||||
6 | 3 | |||
5 | ||||
7 | ||||
9 | ||||
5 | 2 | 3 | ||
5 | ||||
4 | 1 | |||
3 | ||||
5 | ||||
7 | ||||
6 | 3 | |||
5 | ||||
7 | ||||
9 | ||||
8 | 5 | |||
7 | ||||
9 | ||||
11 | ||||
7 | 4 | 1 | ||
3 | ||||
5 | ||||
7 | ||||
6 | 3 | |||
5 | ||||
7 | ||||
9 | ||||
8 | 5 | |||
7 | ||||
9 | ||||
11 | ||||
10 | 7 | |||
9 | ||||
11 | ||||
13 |
以上、44通り(答)
・超難問はそれほど出題されていませんが、合格者平均点も高いので、求められているレベルは高いと言えます。
基本~標準的な問題は、しっかり正解できるように、準備しておきましょう。
たとえば、
大問1(2)「仕事算」では、全体の仕事量、登場人物それぞれの仕事量をどのように設定するか?
大問(6)」図形の移動」では、2つの円の中心と接点の関係がどのようになっていて、どのように作図すればよいか?
など、基本的でありながら、盲点になりやすい部分について、確認しておきましょう。
・多くの受験生が最初にとまどった問題は、おそらく大問1(7)「平面図形」ではないかと思われます。
本問を解くカギは、「等しいものに注目する」という算数の発想法にあります。
たとえば、
などです。
大問3立体図形でも、
という性質を利用します。
初見の応用問題であっても、算数の問題である以上、そこには、算数的な考え方が使われているはずです。
これをマスターしてしまえば、初見の問題もこわくありません。
レッツ算数教室では、このような算数の発想法を大切にしながら、指導しています。
算数の発想法については、当ホームページ内
の中で、さらにくわしくご説明しています。
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